本日の一品

Computex TaipeiのブースでもらったMY TONEハンドセット

MY TONEはプロモーションアイテムとして開発されたガジェットだ

 2年ぶりに、毎年6月上旬に台北で開催されるIT系のテクノロジーショウに行って来た。昔から世界的なコンピュータ関連の展示会は、大手IT系企業の巨大ブースを横目で眺めながら、地元の小さなベンチャー企業などが展示しているニッチでおバカなアイテムを冷やかして回るのが最高に楽しいイベントだ。

 今回も会場に小さなブースを構えていたWeis Design社という会社が、客引きのために展示していた妙に楽しいアイテムを見つけたのでご紹介したい。

 Weis Design社は、テクノロジー系商品の外観設計や構造設計、ユーザーインターフェースの開発や、パッケージデザインまでかなり広範囲な業務をこなすデザイン企業だ。

 そんな企業が、自分たちの得意技を示すべく、半分ジョークで企画、開発、製品化したのがiPhone5をそのままそっくり飲み込んでしまう「MY TONE」とよばれるハンドセットだ。以前、ほぼ同じ商品が日本にも輸入され、秋葉原の一部で販売されていたが、まだ正式な販売代理店は決まっていないらしい。

ブラックカラーのiPhone5の方が一体感は出るかもしれない
背面にはライトニングケーブルを使って充電できる穴が空いている。純正以外の互換ケーブルはプラグ部分が大きくてこの穴を通らなかった
組み立て式のハンドセットスタンドを使えば動画の視聴も楽しくなる

 MY TONEはプラスチック製のスクエアなハンドセット(受話器)兼iPhone5専用のスピーカーシステムだ。所定の位置にiPhone5を押しこむことで、小さくて薄くて、スマート過ぎて人によっては少し扱いにくいiPhone5がクラシカルで扱いやすく、昔懐かしいサイズの受話器に変身する。

 2つの穴をごく普通に耳と口にあて、ゆったりと長電話も可能だ。MY TONEの背面には充電ケーブルの通る小さな穴も空けられており、純正のライトニングケーブルなら問題なくiPhone5をMY TONEから引き離さなくても簡単に充電できる。

 また、MY TONEはiPhone5の音楽再生音を外部に拡大するホーンの役目も果たしてくれる。置き位置は横向きに限られるが、付属する2枚のプラスティック板を組み合わせてMY TONEホーンシステムを設置するスタンドとして活用できる。音楽再生やビデオ再生以外にも、Facetime等のビデオコンファレンス時の便利なスタンドとして利用できる。

 MY TONEは一切の電気エネルギーをはじめ複雑なIC回路等を使うことなく、iPhone5のハンドセット機能と、音楽再生拡大機能、ビデオ・コンファレンス支援機能の3つを実現したスグレモノだ。筆者は、日常の持ち歩きケータイとして、「イエデンワ」と7インチ液晶搭載のデカスマホの「ASUS Fonepad」、「iPhone5+MY TONE」の3つから未だに絞り切れないでいる。

ハンドセットの中央のくぼみにiPhone5を収納するだけだ
全く電気エネルギーを使わないミュージック・クリップ用拡張スピーカーボックスだ
手に持った感覚も、耳に当てた雰囲気も、なかなか快適なハンドセットだ
音声通話用の電話機はやっぱり大きいほうが良いという判断なら、イエデンワ(左)、Fonepad(中央)、iPhone5+MY TONE(右)は優劣、甲乙つけがたい精鋭トリオだ
製品名製造販売元価格
MY TONE iPhone5用ハンドセットWeis Design社19ドル前後

ゼロ・ハリ