本日の一品

あこがれのチタン製工具を手元に、チタンピンセット

チタンピンセット PTN-01
ピンセットと同梱のピンセットケース。ピンセットケースは中にポケットが二つあるので、おそらくピンセットの両側をそれぞれ入れて先端を保護するのだと思われる

 読者の中に、日頃からピンセットを使っている方はどのくらいいるだろうか。対応する作業によってさまざまな形状のものがあり、非常に幅広い仕事や趣味に使われているのがピンセットだと思う。頻繁に使わないという方でも、自宅や職場の救急箱にはピンセットが入っているということもあるのではないだろうか。

 筆者は電子回路の設計・開発・試作をやっている関係上、小さな部品をハンダ付けをすることがよくあるのだが、そういった細かい作業には精度のいいピンセットが必須だ。初めのうちは会社で共有の安いピンセットを使っていたりするのだが、だんだんそれでは物足りなくなり、いいピンセットを手に入れることになる。

 一般的なピンセットはステンレス製で、精度のよいものなら特に問題なく使えるのだが、うっかり強い磁石にくっつけると磁化されてしまい、以後小さい部品がくっつくようになってしまう。たとえ磁力が微弱だったとしても、つかむ相手がごまつぶサイズの非常に小さい部品なので、作業の大きな障害になってしまうのだ。

 もちろん非磁性の材質を使ったピンセットも存在し、材質も非磁性ステンレス鋼からセラミック、樹脂などいろいろなのだが、先日その中にチタン製のピンセットを発見し、調べてみたら値段も思っていたほど高くなかったので、思い切って購入してみた。

 届いたピンセットをさっそく手に持ってみると、まず分かるのがその軽さだ。同型のステンレスピンセットが23gあるところ、チタンピンセットはほぼ半分の12gとかなり軽量なのだ。軽いことは初めのうちあまりメリットとは思えないのだが、長時間使っていると軽さによる疲労の少なさに気付くことになる。そして今まで使っていたステンレスピンセットに戻ると、その重さに驚くのだった。

 工具で有名なメーカー製だけあって先端の精度も申し分なく、磁化のことを考えずに使えることもあって、普段使いのピンセットとして十分すぎる性能があるといえるだろう。

 一度購入すれば当分使えることは間違いなく(ただしテーブルの上から落としてしまうことだけは注意しよう)、値段も比較的手頃だ。自分用に良い工具を揃えてみようと考えている方にぜひお勧めしたい一品だ。

製品名製造元購入価格
チタンピンセット(AA型) PTN-01エンジニア2780円

大木真一