本日の一品
離れたり動いたら、音・振動・光で通知する「紛失防止タグ」
(2012/12/10 06:00)
Bluetoothを使う紛失防止アイテムには結構期待をしているのだが、なかなかこれというものに出会えていない。というのも、ペアリングした直後の動作はいいのだが、アプリを終了するなどして一旦接続が切れると、そのまま相手を見失ったままになることが多いからだ。一旦設定を削除して再設定すればいいのだが、常時使いたいものだけに、都度設定しなおすのは非常に煩わしい。ゆえに、つながらないと思ったら使わなくなってしまうのが常だ。Bluetooth接続も「面倒くさい」というイメージになってしまい、信頼感も揺らぐ。
ブツブツ文句を言っていたら、新しい製品を紹介された。ラトックシステムの「紛失防止タグ REX-SEEK1」(以下、タグ)である。サイズは幅約27×長さ45mm×厚み11mm、重さは約10g。手のひらにちょこんとのるくらいのコンパクトサイズだ。
このタグ、なんと3D加速度センサーを搭載しており、専用アプリ「REXSEEK」をインストールした端末とペアリングすると、指定距離以上に離れたとき、タグが動かされたとき、iPhoneに着信したときに、タグと端末の両方で知らせてくれるのだ。双方の存在を任意に確認することもできる。通知は、端末側ならメッセージ、ブザー音、バイブレーション、タグ側は、ブザー音、バイブレーション、LEDの3種類。いずれも端末側のアプリの設定で通知方法や動作時間を選択、設定できるようになっている。
対応機種はiPhone 5/4S、新しいiPad、iOS5.1以降をサポートする。送信周波数は2.4GHz、Bluetooth4.0 LE対応で、送信距離は最大20m(使用環境によって異なる)、接続台数は最大4台となっている。ボタン電池(CR2032)で動作し、パッケージ開封後に絶縁フィルムを抜けばすぐ使え、約1年は電池交換をせずに使い続けられるという。
パッケージにはキーホルダーなどとして使えるリングが1つ付属しているが、筆者はこの手のリングの扱いが不得意なため、ストラップの紐を使って財布に付けてみた。黒く四角いキーホルダーというわけで、女性目線で見ると、持ち物とのギャップが少々気になるところだが、試してみたところ、この接続がなかなか安定していた。一旦接続が切れてもほぼ必ず再接続してくれるのだ。たまに、自宅にいて全く動かしていないのにブザー音が鳴り始め、「ポルタ-ガイストとか!?」と緊張することはあるが、アプリを起動している間は、比較的動作も安定している。
財布を部屋に残したまま外出しようとすると、部屋を出て宅内の階段を下りるあたりでブザー音が聞こえてきた。最長設定で10mくらいで反応しているようだ。この距離は、アプリの「離れたらお知らせ」で調整する。スライダーで自由に調整できるように見えるが、実際は、「近」と「遠」、その中間の3段階。最大約20mとはいえ、どこがどの程度の距離になるかは、実際に試しながら、自分の用途に合わせて設定するしかないだろう。
3D加速度センサーは結構効果的で、タグを振ったり、テーブルから持ち上げると反応した。動かしたらランプが点灯しながら「ピッピッピッ」となり始めるので、知らない人は驚くだろう。感度は「高」と「低」の2段階で設定できる。筆者の環境では、どちらがどの程度の動作で、という判断まではしにくかったが、置き引き防止だけでなく、財布以外でも、触って欲しくないものの監視などに使えそうだと感じた。
「電話の着信通知」は、iPhoneをマナーモードにしていて気づかなくても、タグが音やバイブレーションで知らせてくれるというもの。マナーモードにしたまますっかり忘れているということはありがちなので、解除しわすれて着信に気づきにくいという方は、オンにしておくと便利かもしれない。
気になる点があるとすれば、ペアリングや再接続にかなり時間がかかることだろうか。ペアリングには数十秒かかることがあるとアナウンスされるが、初回設定時には初期不良かと心配したほど時間がかかっていた。再接続はアプリさえ起動していれば自動的に行われるが、そのときも相当の時間はかかるようで、接続に失敗しているかのように錯覚してしまう。アプリを起動して、すぐ使いたいときに時間がかかると、チェックのタイミングを逸するだけでなく、単に接続に時間がかかっているのか、タグそのものが近くにないのか、判断に困ることもあるだろう。このあたりが改善されるとうれしい。
製品名 | 製造元 | 購入価格 |
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紛失防止タグ REX-SEEK1 | ラトックシステム | 3163円 |