自宅からモバイルPCをすべて駆逐し、i-Woodラップトップを導入


どこでもモバイルPCのように持ち運んで、素晴らしいアイデアを思いついたら筆記してスマホで撮影して愛用のクラウドサービスに送る

 筆者は、この9月に自宅に唯一残っていたモバイルPCをオークションに出し、かつては数台以上あった自宅の軽量モバイルPCは完全に姿を消してしまった。もっとも正直なところ、家族はデスクトップ機の代替えとしてのノートPCを愛用しており、モバイル向けでないノートPCは依然として自宅にあり、日々携帯して使うことを想定したモバイルPCに限っての話になる。

 自宅オフィスでのインターネット関連や仕事用のPCとしては27インチ液晶の一体型デスクトップPCを愛用している。もはやモバイル環境では、タブレットとモバイルルーター、そしてスマートフォンがあれば十分な感覚だ。

 高速で低価格のネットワークと多種多様な便利なクラウドサービスの拡充で、個人的には、自宅とオフィス以外のモバイル環境での作業のほとんどがタブレットとスマホで実現できるようになったと思っている。

 しかし、これだけ進化を遂げて、クラウドサービスの援護もあってモバイルPCを駆逐しつつあるタブレットもスマホも、単純なメモやノートの紙の世界には未だに追いつくことすらできていないのが現実だ。

 ステーショナリー世界では続々と新しいノートブランドが登場し、持ち歩けるホワイトボード「NU/board」や「Boogie Board」等がサイズのバリエーションも揃え、多数の商品を提案して市場に受け入れられている。

 「i-Wood」は、NU/boardやBoogie Boardと同じく、モバイル環境で人が容易に活用することができる“クライアント道具”だ。3者の共通点は、(1)「手書き入力」、(2)「モビリティ」、(3)「外部機器との連携一切不可」、(4)「アイデア創出に特化」、(5)「ECOな再利用性」の5点だ。

 i-Woodは本来は、あまりにも画一的なデジタル世界に首を突っ込む前の小さな子供用の新しいアナログ道具「My First Laptop」として登場した。文字でも絵でも自由に思いついたことを描き、消してまた描く道具だ。

 i-Woodはその宣伝コピーの通り、見た目はラップトップPCだ。開くと蓋の内側全面が黒板になっている。キーボードも不要なのでその部分にもスモールサイズの黒板がある。NU/boardはマーカーで描き、Boogie Boardはスタイラスを使用するが、i-Woodはタッチパッドの位置には絵や文字を描く為のチョークが数本収納できる。

 NU/boardやBoogie Board、i-Woodに共通の“真の手書き”の素晴らしいところは、電源を入れることもなく、アプリが起動するまで待つこともなく、思い立った瞬間に、自由なサイズで、思い付くまま速攻で発想や着想を描けることだ。残念なアイデアを消し去るにはウェットティッシュか、水で湿ったティッシュペーパーがあれば簡単にきれいに消すことができる。

 i-Woodは、本来、子供用のお絵かき玩具だが、使い方には子供も大人もないかもしれない。常に何か新しいことを考えている企画系のビジネスピープルなら、静かな公園や図書館で発想を練るには最適の相棒だ。グッドなアイデアや発想が浮かべばスマホのカメラで撮影してクラウドサービスにアップロードして、プロジェクトのメンバーと共有すれば良い。

 小さくてどこにでも持ち歩ける撮影機能付きのスマートフォンやタブレットの低価格化と普及は、ネットワーク回線の高速化、広域化、低価格化と相まって、すべてのモノをクライアントにしてしまう。何の変哲もない紙のノートでも、学校の黒板でも、単なる板切れでも有効なクライアントになり得ることを、テクノロジー不要、電池不要のi-Woodは教えてくれる。


i-Woodの外観はLaptopの形状をしているキーボードはない。しかし、チョーク収納のためのボックスは用意されている
発想の原点は、日本のNU/boardも、米国のBoogie Boardも同じ自然な手書き入力マニュアルがなくてもすぐに使える。15.6インチの黒板はなかなか使いやすいDeleteキーはないので、その代りに濡れたティッシュペーパーを用意する



商品名実売価格購入場所
i-Wood “My First Laptop”5900円GENERATE


(ゼロ・ハリ)

2012/11/20 06:00