風船エアー噴出パワーで、一瞬一発芸を披露する「Baloon-Car」


 24時間365日、大気圧の巨大な重量を受けているにも関わらず、誕生以来、それがごく当たり前の環境になっている人類は、空気という存在をあまり意識しない。普通の人が、目に見えない無色無臭の空気の存在を感じるのは、風や臭い、煙など、空気の移動による圧力など、別の物質を含んでいるか動きを感じ取れる場合に限られる。

 圧縮した空気をエネルギーに利用するモノに“空気エンジン”や“空気自動車”があるが、今回、ご紹介する「Baloon-Car」は、その基本原理を使った子供と子供の心を持った大人向けの素朴でナチュラルなプラスチック製の玩具だ。

 ゼンマイ玩具が、目一杯巻いたゼンマイが戻るエネルギーを利用するのと同じように、Baloon-Carは、膨らませた風船から吹き出す空気のパワーである「風」がクルマを走らせる。比較的、何処にでもある材料で誰でも簡単に自作することができるので、小学校の頃、夏休みの工作や授業で作った思い出ある大人も多いだろう。

 国内のインテリアショップ等で、北欧製の“こだわり玩具”として販売されている同じような商品には、本当の木を使った少し高級な玩具も多い。今回ご紹介するプラスティック製のBaloon-Carは低価格であることと、軽量にできる事を前提に考えられた超廉価版商品だ。

 構造は極めてシンプル。クルマ本体を構成する2つのプラスティック製パーツと風船だけだ。自作の場合は、人が空気を吹き込む口にストローなどを利用することが多いが、Baloon-Carはクルマの後部に本体と一体となった空気吹き込み口が開口しており、その内部の少し太めのパイプに風船が予め取り付けれれている。

 空気を一杯吹き込み、風船を適度な大きさまで膨らませて、空気が漏れないように吹き込み口を指先で押さえて、Baloon-Carを床に置き指先を離せば、Baloon-Carは一気に前に進んでゆく。

 ゼンマイ式時計の様に、ゼンマイのほどけるスピードを遅延させる制御装置が無いので、風船内の空気はアッという間に吹き出し、クルマは一瞬の内に走り去るイメージだ。筆者は白いボディカラーのBaloon-Carを購入したが、幾つかの色違いも用意されている。風力発電や、ソーラーエネルギーに注目が集まる昨今、玩具の世界もECOが合言葉になっているようだ。

工作の授業で作ったような手作りの良さは無いが、まとまり感はさすがだ構造的な無駄はなく、デザイン的にも最小部品で作りあげられている
予備の風船がまったく無いのは多少不安な感じがするが・・・・・風船を膨らませて指先で空気の(吹き込み)吹き出し口を抑えて床に置いてスタート



商品名実売価格購入場所
Baloon-Car892円恵比寿アトレ「スミス」


(ゼロ・ハリ)

2012/8/28 06:00