メールもDMもカレンダーも腕でチェック、「SmartWatch MN2」
ソニーモバイルコミュニケーションズの「SmartWatch MN2」は、同社のスマートフォン「Xperia」とBluetoothで連携し、Xperiaの通知をSmartWatchで受け取ったり、XperiaをSmartWatchから操作できるという、新感覚の腕時計型ガジェットだ。
SmartWatch MN2 | 本体側面に電源ボタン。ハードウェアボタンはこれ1つ |
本体はクリップ形状で、同梱のリストバンドに装着することで腕時計感覚で利用できるだけでなく、クリップを使って鞄のベルトや衣服に装着する、といった使い方も可能。電源オンオフやペアリング以外の操作はすべてタッチパネルで行う仕組みで、1本指タップで選択、2本指タップで1つ前に戻るという操作になっている。
クリップの裏に充電端子 | 同梱のリストバンドに装着して腕時計として使える |
リストバンドに装着したところ | ほかのリストバンドに装着することも可能 |
SmartWatchを利用するには、あらかじめXperiaに専用アプリ「Liveware マネージャ」をインストールした上で、SmartWatch本体の電源ボタンを長押ししてペアリングモードを起動し、XperiaとSmartWatchをBluetoothで接続。続いて今度は「SmartWatch」のインストール要求画面が立ち上がるので、画面に従ってアプリケーションをインストールすると設定が完了する。ペアリング操作は一般的なBluetoothと変わらないため、Bluetooth機器を使った経験があればさほど困ることはないだろう。
電源ボタンを長押しするとペアリングモードで起動 | Xperiaとの接続確認画面 |
SmartWatchは単体では機能せず、対応アプリをXperia側でインストールすることで、さまざまな機能が利用できるようになる仕組み。アプリは不在着信やSMS通知、天気や電話帳のほか、TwitterとFacebookの連携アプリ、ミュージックプレーヤーなどさまざま。また、サードパーティーからもSmartWatch対応のアプリが公開されており、周辺の食事検索や電池残量チェック、無線LANのオンオフといったアプリが利用できる。
「LiveWare マネージャ」から対応アプリをインストール | 対応アプリ一覧。Google Playからインストールすることもできる |
SmartWatchで利用できるアプリは一覧で表示 | TwitterやFacebookにも対応 |
Twitterの通知対象設定画面 |
ソーシャルメディアは現在のところTwitterとFacebookの公式アプリが利用できる。どちらも15分から3時間の範囲で通知時間を設定でき、メッセージやニュースフィード、タイムラインなど通知の対象も選べる。SmartWatchで内容を確認できるほか、「本体で表示」を選ぶと該当のアプリやWebサイトをXperia側で起動することが可能だ。
なお、Twitterのタイムラインにはリツイートや事前に設定した定型文での返信、Facebookのニュースフィードは「いいね!」をSmartWatchでつけられるものの、タイムラインやニュースフィードを設定するとほぼ毎回通知の対象となってしまう。SmartWatchの画面がは小さく大量の情報を読むのは大変なため、使い方としてはリプライやメッセージがあった時の通知に限定するのが使いやすいと感じた。
Facebookの通知対象設定画面 | Twitterは返信メッセージを事前に設定できる |
Twitterのタイムラインを表示したところ | SmartWatchからリツイートや事前設定した定型文を返信できる |
Facebookは「いいね!」がつけられる | 通知を受けるとサービスのアイコンが表示される |
電話帳は全部表示またはお気に入りのみ表示を選択できる |
電話着信やSMSはリアルタイムに受け取ることが可能で、SmartWatchからの着信応答や着信拒否、受信したSMSへの発信や定型文の返信も可能。電話帳アプリを入れれば発信先をSmartWatchから選ぶこともできる。ただし、SmartWatchにマイクやスピーカーはついていないので、実際の通話はXperia本体で行う必要がある。
そのほかにもGoogleカレンダーの通知を受け取ったり、周辺の天気を確認したりと機能は豊富。おもしろいところでは「電話を検索」という機能を使うと、SmartWatchで連携しているXperiaから大きな音が鳴り響き、電話がどこにあるかを教えてくれる。携帯電話が家の中で見つからなくなってしまった、という経験の持ち主には嬉しい機能だ。
電話着信を受けたところ | 本体の電話帳も表示できる |
SMSは内容を確認できる | SMSは定型文返信のほかに電話発信することも可能 |
カレンダー通知 | 地域を指定して周囲の天気を表示 |
SMSも事前設定の定型文で返信可能 | 通知カレンダーは細かく設定が可能 |
音楽再生時はジャケットや歌詞の表示に加えて音量や再生、早送り・早戻しも操作可能 |
個人的に気に入ったのが音楽プレーヤー機能。SmartWatchから早送りや早戻し、再生、一時停止といった操作が可能なほか、ジャケット画像や曲名も表示できる。普段は曲名表示に対応したBluetoothレシーバーを利用しているのだが、「この曲のタイトル何かな?」と気になっても毎回レシーバーをチェックするが面倒であまり利用していなかった。しかし、SmartWatchなら腕時計感覚で手軽に曲名を見られるので、ふと曲名が気になった時に手軽にチェックできる。
バッテリ-の持ちも十分で、ソーシャルメディアは自分宛のメッセージがあった時のみ通知する設定にしておき、フル充電した状態で1日外出しても夜まで電池切れを心配することはなかった。
通知のバイブレーションはさほど大きくはないが、手首に装着したSmartWatchで通知を受けるには十分。スマートフォンや携帯電話をポケットに入れたまま歩いているとバイブレーションの通知に気がつかなかった、ということは多々あるが、SmartWatchの通知ならそうした心配は少ないだけでなく、電話の相手やメッセージの内容までそのまま確認できる手軽さが魅力だ。
晴天の場合は液晶画面が認識しにくい |
一方、純粋な時計として考えると、普段はバッテリー節約のためか画面が非表示になっており、電源ボタンを押さなければ時間が表示されないため、普通の腕時計に比べると時間の確認は一手間かかる。また、有機ELディスプレイを採用しているためか、晴天時には画面が認識しにくいときもある。このあたりは時計機能を重視するか、電話やメッセージの通知、閲覧機能を重視するかで変わるところだろう。
製品名 | 製造元 | 販売価格 |
SmartWatch MN2 | ソニーモバイルコミュニケーションズ | 6980円 (5/31まで、対応機種ユーザーのみ) |
2012/4/13 06:00