160年超の歴史を誇るクロス社の高級マーカー「DIYクロスドキュメントマーカー」
万年筆、シャープペンシル、そしてボールペンとそのジャンルを拡大しながら成長してきた筆記具の世界だが、国内大手メーカーのサイトを見ると、通称「ラインマーカー」(海外ではハイライターと呼ぶ)に高級モデルを品揃えしているメーカーはほとんどないに等しい。
国内のラインマーカーのは、多くが100円~200円前後でチープなプラスチック製。日本国内市場では、ラインマーカーは使い捨て文具のイメージが強く、廉価版筆記具の代表選手に位置づけられているように思える。
一方、筆記具の歴史そのものと言える欧州の大手筆記具メーカーでは、自社の伝統的デザインの筆記具ラインナップに、マーカー製品を加えている企業も存在する。日本人にもファンの多いドイツのモンブラン社は、同社のメインストリームの「マイスターシュテュック146」のラインナップとして「ドキュメントマーカー」モデルを発売している。
筆者愛用のマーカーラインナップ 左からKYBER SmartMarker、シェルパの着せ替えをまとったスタビロマーカー、モンブラン社のマーカー、クロス社のDIYマーカー | 国内市場では多くのラインマーカーは、一本100円~200円の実用モノ市場だ |
日本では高級ボールペンの代名詞になっている米国クロス社でも、「セレクチップローラーボール」ラインのオプションとして、黄色のマーカーリフィルを発売している。米国クロス社は、英国のバーミンガムで創業し、その後米国に拠点を移した世界有数の筆記具メーカーだ。昨今は、筆記具で獲得したブランドパワーを強みに、腕時計やドキュメントホルダー、名刺ケースなど、より広いライフスタイル商品の世界に拡大戦略を進めている多国籍企業だ。
筆者の購入したクロス社の筆記具は、「クロス センチュリーII クローム/セレクチップローラーボール」という長ったらしい名前の付けられたローラーボールだ。一時、ラインマーカーリフィルを標準で採用した筆記具も発売されていた時期もあったが、現在は販売されていない。
そのため、クロス社のラインマーカーを使いたいユーザーは、同社のラインナップに用意された一般的なローラーボールを購入すると同時に、ラインマーカーリフィルを別途オプションとして購入、後は自分で差し替えればでき上がりだ。
一般的なラインマーカーと比較して、DIYクロスドキュメントマーカーは、少し細身だが、適度な重量感とソリッド感があり、線を真横に引く時の直進性は優秀だ。また、ローラーボールのボディの特性上、キャップの密閉度も高く、高機能なブランドマーカーを探しているユーザには選択候補の一品となるだろう。
クロスのローラーボールの一部はラインマーカーリフィルが入るようになっている | もったいないが買ったばかりのローラーボールのリフィルを抜き取り、セレクチップローラーボール用ドキュメントマーカーを代わりに入れる |
ドキュメントマーカーリフィルはイエロー(黄色)しか発売されていないのが残念だ。 | ちょっと細身だが、なかなか高級感のあるクロスマーカーの出来上がり |
商品名 | 実売価格 | 購入場所 |
センチュリーII クローム/セレクチップローラーボール クロス セレクチップローラーボール用ドキュメントマーカー(水性)替芯 | 7875円 683円 | Web通販 |
2012/3/13 06:00