モニター付、スタンドアロンで利用できるポータブルスキャナー


 書類をデジタルデータ化するときに、デジカメの接写モードを利用していた筆者。だから、ずっとスキャナーを買おうかなと思っていた。

 リーダーとなるタブレット端末や電子書籍リーダーを持ち始めたので、いわゆる「自炊」に合うドキュメントスキャナーにも興味があった。ただ、海外に行ったり来たりの仕事をしているため、電源や耐衝撃性を考えるに据え置きのドキュメントスキャナーは持ち歩きたくない。ならばと、スキャナー機能に割り切り、最小化を目指してスティック状のポータブルスキャナーを使用したことはあるが、どうも不器用な筆者には合わなかった。

 そんな中、ここ数年で活気づいてきた、プリンターのように紙を自動で動かすオートシードフィーダー(自動給紙装置)付のポータブルスキャナーが気になってきた。しかもパソコン無しの、スタンドアロンで利用することもできるという。さまざまな製品がリリースされ「解像度が300dpiか600dpiか」「モニターが有るか無いか」などさまざまな選択肢があるが、多くの製品が既に1万円を切っており、何か試し買いをしたくなる気分になる。

 で、購入したのがEXEMODEの「ScanBit MFS-60」。これ、モニター付でスキャンした画像を確認でき、解像度は「こだわらなければ十分」というレベルの300dpi、おまけに実売価格が結構安い。モニターは2.4インチ。TFTカラー液晶で、本体にある虫眼鏡マークのボタンと十字ボタンを押していくことで画像が拡大、最大5倍まで拡大できディテールを確認できる。


オートシードフィーダーでスキャン。手を離してもいいデジカメのファイル回転・消去程度の簡易操作が本体で可能

 

 本体にはACアダプターがついており、もちろんこれで給電できるが、USBポート×2を利用してパソコンから直接給電し、データ転送を行うことも可能。つまり電源のないところでノートパソコンと連携して利用することもできる。データ転送については、本体にSDカードを挿すことでそこにスキャンした画像が保存され、USBもしくはSDカード経由でデータを転送できる。さらにおまけ的な機能だが、商品に添付されるSDカードには「ServersMan Mini」というクラウドサービス用のソフトが入っている。

 本を自炊するには少々面倒だけど、契約書や写真など、捨てられないけど万が一にも「消えるとマズイ」モノを、デジタルアーカイブできてポータブルで便利な当製品、複合機などスキャナーがない家庭にあって損のない一品といえよう。

 

製品名製造元購入価格
ScanBit MFS-60EXEMODE9300円

 

(山谷 剛史)

2011/11/25 06:00