本に取り付けページを照らすクリップ式ブックライト


卓上用ライトをそのまま小さくしたような形状。アームの角度は自由に変えられる

 一風変わったデザインにひかれて小さなライトを購入した。一辺5cmほどの四角く平たいボックスから関節付きアームが伸び、その先端に6個のLEDを並べた円筒が取り付けられている。見た目はまるでスタンドライトのミニチュア版だ。しかし、これは卓上用ではない。本などのページ上部に取り付けて紙面を照らせるという、ちょっとユニークな「LEDブックライト」なのである。

 本体は非常に軽いABS樹脂製。電源の単4形乾電池3本を加えても全体の重さは50gから60g程度だろう。読書灯として使用するときは、電池収納ボックス部にある大型クリップでページを挟み込んで固定する。ハードカバーなら表紙だけで十分だし、文庫本や雑誌でも何ページか重ねれば安定して支えられる。

 筆者が特に便利だと感じたのは、自由に明るさが変えられるという点だ。文字を読む場合、照明が明るすぎると白い紙面に反射する光で目が疲れるし、逆に暗すぎれば判読しにくくなる。この「LEDブックライト」はスライド式の調光スイッチを搭載しており、まわりの状況や好みに合わせて明るさを無段階に調整できるのである。

 光はニュートラルに近い白色。LEDには個体差があるため一概にいえないが、筆者が購入したものは不自然な青味や赤味を帯びたりせず、カラー画像なども違和感のない色調で見ることができた。6個のLEDを一直線に並べた幅の広い光源は、影をつくりにくく、曇りガラスのようなカバーが光をやわらかく拡散する。アームの付け根、関節部、ライトの付け根と3カ所の可動部分を持っているので角度は自由自在だ。小さいながらも読書灯として十分以上の機能を備えているのである。

 筆者としては、読書だけでなく細かい作業を行うときの補助灯として使えば便利なのではないかと感じた。クリップを胸ポケットに引っかけて手元用の照明としてもいいし、車のトランクやクローゼットに常備しておくのもよさそうである。遠くを照らすのは苦手としているようだが、明るさを最高近くまで上げれば小型ランタンの代わりになるだろう。ブックライトとしてだけでなく様々な用途が考えられる応用範囲の広い製品といえそうだ。


6個のLEDを一列に並べた光源。影をつくりにくく、広い範囲を照らしてくれるスライド式の調光スイッチで明るさを変えられる。電源には単4形乾電池3本を使用
クリップで表紙に取り付け。ソフトカバーの場合は数ページ重ねて挟み付けるとよい部屋の照明を消し、調光スイッチを中間あたりに設定。これでも明るすぎるほどだ

 

 

製品名製造元購入価格
LEDブックライト LFC630-6LED-WHニトリ799円

 

(サイトウシゲキ)

2011/11/11 06:00