タッチパッド一体型のワイヤレスキーボード「Wireless Touch Keyboard K400」
「Wireless Touch Keyboard K400」。無線のコンパクトキーボードに、タッチパッドが付いている |
ポインティングデバイスはマウス派? それともトラックボール派? と問われれば、筆者は「タッチパッド(トラックパッド)派です」と答える。家で普段からノートパソコンを使っているうちに自然とそうなってしまったわけだが、最近はデスクトップパソコンでも充分実用に堪える、独立した外付けのタッチパッドも増えつつあるように思う。そんな中で、ひときわ異彩を放つ製品が登場したのでご紹介したい。ロジクール「Wireless Touch Keyboard K400」(以下K400)だ。
「K400」は文字通りのワイヤレスキーボードなのだが、変わり種なのがキーボードの右側に付属するタッチパッドだ。このタッチパッドは、見た目の期待通りポインティングデバイスとして動作する。パッド上をタッチすることによる左クリック動作や、二本指で上下にスライドすればスクロールも行え、直感的な入力操作が行える。全体的にかなりコンパクトな作りになっており、机の上のスペースを占有しないところも筆者にはとても助かる。
しかし難点もある。最たる部分が、作りがかなりおもちゃっぽいことだ。キーボードのキーの大きさや配列は個人的にはそれほど問題を感じない(アンダースコア/「ろ」キーが左シフトキーの右側にあるという不可解な点もあるが)。いかんともし難いのは、打鍵の中途半端な深さや、キータッチのペチペチとした感覚だ。使っていて、どうしても気になってしまう。ワイヤレスキーボードとタッチパッドが一緒になって 3000円強という破格のお値段を考えれば、まぁ値段なりともいえる。
正味な話、使いやすいかと問われれば、筆者として、あまり使いやすくはない。職場のデスクトップパソコンに接続し、仕事でもタッチパッドを使おうと思い、意気揚々と持参してみたのはいいものの、キーボードによる文字入力は「Happy Haching Keyboard Lite2」に及ばず、タッチパッドのカーソル操作は同じロジクールの「Anywhere Mouse M905」に及ばないという、普段から仕事で慣れ親しんだ入力環境に敗北を喫し、結局家に持って返ってきてしまった。
というようなわけで、もしデスクトップパソコンにタッチパッドを接続して使いたければ、同じロジクールの独立型タッチパッド「Logicool Wireless Touchpad」(本コーナーでの紹介記事)をおすすめする。
ただ、小型かつワイヤレスでキーボードと一体型という特徴は、シーンによっては大きなアドバンテージを発揮する。たとえば最近、パソコンを居間の液晶テレビに接続して使うことがあった。そんな時、キーボードとポインティングデバイスが一緒になっている本製品を接続すれば、ソファに座ったままテレビに映し出されたパソコンの大画面を自在に操作できる。これは便利だ。パッケージをよく見ると、製品の謳い文句に同じ事が書いてあった。そんなわけで、リビングでパソコンを利用されている読者諸兄には、おすすめの一品である。
なお、本製品はWindows XP以降のみ対応とされているが、筆者のMacBookに接続してみたところ、キーボードもポインティングデバイスも、二本指スクロールを含めて動作した。というか今も、「K400」をMacBookに接続して本記事を執筆している。ただし「Mac OS X」がキーボードの規格を正しく認識しないため、英語キーボードの配列扱いになってしまう点には注意が必要だ。また、メーカーの動作保証の対象外となるため、Macでの使用は自己責任ということでお願いしたい。
タッチパッド部分。タッチによるクリック操作や、二本指スクロールも可能だ | キーボードの左上部にあるホットキー。音量の調節が可能なほか、一番左にあるボタンは左クリックボタンとして動作する |
乾電池2本で動作する。電池蓋の裏には、ロジクール製品ではおなじみ Unifying ワイヤレスレシーバーの収納場所も備える |
製品名 | 製造元 | 購入価格 |
Wireless Touch Keyboard K400 | ロジクール | 3440円 |
2011/10/25 06:00