10秒で起動！　レザーケースも用意されたWiMAXルーター

　アルチザネットワークス製「AZ01MR」は、シャープな外見が目を惹くWiMAX対応のWi-Fiルーターだ。既に多くのモバイルWi-Fiルーターが存在する中、「AZ01MR」は、WiMAXネットワーク対応、高速起動、デザインという特徴を備える。

　UQコミュニケーションズのモバイルWiMAXネットワーク経由でインターネットに接続するため、下り最大40Mbpsで通信でき、エリア内であれば3G対応のモバイルWi-Fiルーターよりスピーディなネット利用が楽しめる。

　これだけであれば、他のWiMAXルーターと変わりはないが、ユニークな機能は「高速起動」だ。正確には、スタンバイ状態から10秒ちょっとで接続状態に復帰できる、という機能のことで、大まかに言えば“使うときだけバッテリーを消費する”といった形になる。連続駆動時間は約6時間（バッテリー容量は1700mAh）と、業界最長とまではいかないものの、それなりに長く稼働する。だが、スタンバイ状態との組み合わせで、さらに長時間の稼働が可能になった。他のルーターが長時間稼働のため大容量バッテリーを採用しつつある中、それらとは異なった考え方でルーターの長時間駆動を実現しようとする機能だ。ただ、実際に持ち歩いてみると、手持ちのWi-Fi機器をいざ使おうとしたとき、すぐにはネットに繋がらない。まずは「AZ01MR」をスタンバイから呼び起こすため、側面のスイッチをいったん押す必要がある。そこは少し手間かもしれないし、そうした使い方になる以上、側面のボタンは、もう少し押しやすかったりディスプレイ近くに配置されていたりしたほうが、使い勝手が向上するだろう。

　3点目の「デザイン」は、同社新ブランドの製品ということもあって、アピールされている部分の1つだ。カバンに入れっぱなしになりがちなモバイルルーターとは言え、常に持ち歩くガジェットである以上、より良い質感の製品を手にしたい。金属調のバッテリーカバーと、落ち着いた黒の本体というシャープな外観は、他のルーターとも違う路線で、こういった質感の製品が登場し、選択肢が広がることは嬉しいところ。オプションのレザーケースは、日本生まれのブランド「ボー・デッサン（BEAU DESSIN）」によるもので、徐々に良い風合いになるのかな、と期待できる。

　これらのほか、今後は、同製品向け、あるいはスマートフォン/パソコン上で動作するアプリも提供される予定ということで、現時点ではWi-Fiの空きチャンネルを探すアプリが予定されているものの、具体的な提供時期はまだ未定。長く使いたい物だけに、どんなアプリが出てくるか、今後楽しみなところだ。