お手軽・気楽にネットラジオ「ポータブルスピーカー」


SIGMA A.P.O EIPS30は「eino」ブランドのアンプ内蔵ポータブルスピーカーシステムで30mm口径のフルレンジユニット2×2基を1.4w+1.4wのD級アンプでドライブする

 インターネットを利用して音楽などを聴取できるインターネットラジオというサービスがある。特に目新しいサービスではないのだが、昨年あたりから国内のいくつかのラジオ局(実際に電波を使って放送している)のオンエア番組をインターネット経由で聴取できるようになったりして多少注目度が上がっている。

 筆者は普段、パソコンでこのインターネットラジオを利用しているのだが、普通のラジオ(ラジカセやポータブルラジオ)のようにもっと手軽に色々な場所で楽しみたいと思い、iPhoneやiPod touchを利用することが増えてきた。iPhoneであればWi-Fiの使えない場所でも3G回線経由で接続可能で、周囲の状況さえ許せば色々な場所でインターネットラジオを気軽に楽しめる。

 しかしBGMとして聴く場合、イヤホンやヘッドホンの利用は余り好みではない。夏場は暑苦しいし、解放感に欠け、気軽な感じではなくなってしまう。BGMは、ヘッドホンやイヤホンを使わずにフリーな気分で楽しみたいのだ。

 iPhoneには内蔵スピーカーがあるが、さすがにもう少し聞きやすい音色で楽しみたい。そのような時に重宝するのが、アンプを内蔵したポータブルスピーカーだ。いろいろなメーカーからそれこそ星の数ほどの製品が出回っているが、できればラジカセのようにプレーヤー本体と一体化するタイプが、移動や設置を考えると望ましい。さらに、できればiPhone以外のスマートフォン、携帯プレーヤーなどでも使えると嬉しい。

 前置きが長くなってしまったが、そのような理由から今回 SIGMA A.P.Oの「eino」EIPS30BLというポータブルスピーカーを購入した。EIPS30は「eino」シリーズというSIGMA A.P.Oのデザインブランドの製品で、デザインもそれなりに美しく、造りもしっかりとしている。

 プレーヤーとの接続は通常のステレオミニ端子経由なのでイヤホン端子を装備した機器であればたいていは接続可能だ。EIPS30は中央部にプレーヤーを乗せるホルダーがあり、ここにプレーヤー本体を乗せて使用できる。一工夫あるのはこのホルダーの構造で、イヤホン端子が下面にあるプレーヤーにも対応できる構造になっている。また、上面、側面にジャックがあるプレーヤーに接続する際も、ケーブルをプレーヤーの背面に通せるよう配慮した設計になっている。配線の露出が最小限になるので見た目も取り回しもスッキリする。

 EIPS30の音は、バランスが良く、BGMとして聴くのに十分(最適)な音質だと筆者は感じている。電源はACアダプター(付属)もしくは単三電池(4本)が利用でき、電池では約12時間連続使用が可能となっている。コンピュータの前以外の場所で気軽にインターネットラジオを楽しむことができ、とても便利である。

中央部にプレーヤーをセットできる引き出し式のホルダーが備わっている。バックグランドで音楽を再生し、時計アプリなどを表示しておくとなかなかスタイリッシュだ操作部は右肩側面にある電源スイッチとスライド式のボリュームのみで電源ONを示す燈色LEDが一つある。スライド式のボリュームは無段階に音量を調整でき便利なのだが、スライドのツマミが小さく操作性が今一つなのが残念
前面のプレーヤー設置ホルダーは引き出し式で、背面にあるスタンドは下部に蝶番がありワンタッチで開きロックされる仕組みになっている。プレーヤーが安定するようホルダーに滑り止めのウレタンを張り付けた背面のスタンドを開くと入力用のステレオミニ端子とACアダプター接続用の端子が現れる。プレーヤーとの接続ケーブルは付属のものもあるが、汎用的な仕様なので好みでより高品質なものも使用可能(写真のケーブルは自作品)
付属の専用ケースはしっかりした造りで綺麗である。このほかにもACアダプターとプレーヤー接続用のケーブルが3種類付属する。付属ケーブルの1本は携帯電話用の角型コネクタになっている専用ケースは内部に仕切があり、EIPS30本体とACアダプタ、接続ケーブルなどが収納可能
ホルダーは単純に乗せておくだけなのでプレーヤーをケースに入れた状態でもサイズさえ合えば問題なく設置できるXperiaなどの上面にイヤホン端子があるプレーヤーの場合はこのような設置となる。ケーブルはプレーヤー背面にあるパネルの内側を通すことでスッキリと配置できるよう工夫されている

 

製品名製造元購入価格
EIPS30シグマA・P・Oシステム販売1万2800円

 

 

(田中 宏和)

2010/9/22 06:00