もう付けた? 住宅用火災警報器


今回購入した「けむり当番」と「ねつ当番」。ブリスターパッケージに納められ、吊しで販売されている

 消防法及び市町村条例により、既存住宅でも2008年以降(開始年度は各地自体で異なる)全ての住宅に火災警報器等の設置が義務づけらたことを皆さんはご存じだろうか。私はどっかで聞いた記憶はかすかにあるのだが具体的にいつまでに、どこに設置すればいいのかについては全くといっていいほど覚えていなかった。

 が、マンションの住民向け掲示板に張られたポスターで、(東京都の場合)今年が「設置義務化開始年」であり、私の住んでいる区の場合は4月1日までに設置しなきゃイカンということらしい。ということで慌てて買いに走ったという次第。しかしいくらぐらいが相場で、どんなものが売っているのかも分かっていない。ということで、秋葉原に探しに出かけた。

 別にアキバに限らずともほとんどの家電量販店で取り扱っているモノなのだが、わざわざアキバに行ったのは、現物見て選びたいので一番種類を多く展示しているだろうと考えたからだ。我が家の築年の古いマンションの場合、天井高が最近の物件よりも低い。だからできるだけ薄型のものを選びたいというのがその理由。アキバで複数の量販店を除いてみたのだが、薄型でかつ一番リーズナブルと思い選んだのが、パナソニック電工製「けむり当番・ねつ当番」だった。

 「けむり当番」「ねつ当番」の2種類が存在しているのは、その名前の通り「熱」を検知して警報を発するか、「煙」を検知して警報を発するか、その方式の違いによるものだ。

 台所に「煙感知式」の警報器を設置する場合、調理による煙や水蒸気などを感知して「誤作動」してしまう可能性があるらしい。そのようなことを防ぐために「熱感知式(内部温度65℃で作動)」の警報器が準備されている。台所への警報器設置義務そのものや、どちらの種類の警報器を設置すべきかは、自治体毎に異なるので、これまたユーザー各自でのご確認をお願いするほか無い。我が家の場合は義務ではないが台所にも「熱感知式」を設置することにした。さんまを焼くたびに警報が鳴ってはたまらないからだ。それ以外の部屋については条例での指示に従い寝室に1つ、居間と廊下にそれぞれ1つずつ「煙感知式」を設置した。

 製品はブリスターパッケージに納められている。実際に設置する際には添付の説明書を熟読の上でそれぞれ行っていただきたいが、やらなければいけない作業は「電池(CR2)を取り付け」て、「設置場所にマウンターをねじ止めして、本体を固定する」概ねこの2つだけだ。作業そのものは拍子抜けするほど簡単。どこに設置するかの場所決めのほうが頭を悩ませるかもしれない。マウンターは木ねじで固定する方式になっており(石膏ボード用の固定パーツは付属している)天井がコンクリートの場合は壁面に設置するなどの工夫が必要になる。また天井設置の場合、壁面や照明からある程度離して設置せよとのガイドが説明書に記載されている。どの程度遵守すべきかはなんとも言えないが、いざというときに機能しなくては元も子もないのでここはできるだけ従うべきだろう。(それが結構むずかしいのだ)ちなみにバッテリーは約10年持つらしい。ちょっとびっくりだ。

 決して安くはないし、使わなければそれに超したことはない機器ではあるが、あるだけでもちょっと安心だ。もっとも、設置義務があるので取り付けないという選択肢はないのだけれども。

 ちなみに「設置義務化開始年」は県毎に異なる。すでに全国の半数近くの自治体では開始年を迎えている。詳細は総務省消防庁のWebページなどを参照していただきたい。

「ねつ当番」(内部は「けむり当番」も同様)。マウント部をねじって外すと電池を入れるスペースが表れる付属のCR-2バッテリーのコネクターを指定の方向で差し込み、バッテリー本体をホルダーに収めるだけで準備完了。この状態でバッテリー寿命は最大10年間だそうだ
こちらは「けむり当番」。取り付け時にはこちらも紐は取り外す。下の方にある丸いボタンを押せばブザーは停止する。筆者の家のように天井が低いと背伸びすれば押せる「けむり当番」は本体側面にけむり感知用のスリットが開いている
「ねつ当番」の外観。中央に5mmほど飛び出しているのが熱センサー
台所の天井に実際にとりつけた図。圧迫感もなく、ほとんど気にならないいつとりつけたか忘れないように日付を書き込む場所がある。天井がはっきり読める

 

製品名製造元購入価格
けむり当番パナソニック電工5670円
ねつ当番 パナソニック電工5355円

 

(すずきひでお)

2010/4/7 06:00