USBポートを埋めないコンパクトなGBストレージ


折りたたみ式でコンパクトな「HD32F」

 出張時に、USBポートの数が少ないネットブックやミニノートパソコンを携えていくとき、どんなポータブルストレージを持っていくかは悩みどころだ。もちろんUSBハブを持っていけば解決するが、管理すべき持ち物がひとつ増える。なんとか持ち物を減らせないものかと考えて、あれこれ探したのちに見つけ出したのが、デジカメユーザー向けのメモリカードリーダーやフォトストレージで知られる「飛鳥」のポータブルハードディスク「HD32F」だ。

 HD32Fの最大の特徴は、USBポートとPCカード(CardBus)スロットの両方を備えている点だ。1.8インチのハードディスクを搭載しており、PCカードスロットを備えているノートパソコンに接続すれば、USBポートをひとつ潰さなくていいわけだ。PCカードスロットが無い場合はUSBで接続できる。

 ただ、CardBus対応製品だけあって、PCカードスロット経由で利用する場合は、USB経由のように「挿したら使える」ではなく、まずドライバーソフトを入れる必要がある。USB接続で本体に最初から入っているドライバーをパソコン本体のハードディスクにコピーし、セットアップを行う。パソコン初心者だと説明書抜きにはできない手順は、少し気になるところだ。

 さて、2つのインターフェースでどれだけ速度が違うのだろうか。測定したところ、USB(2.0)経由よりもカードバス経由のほうがWriteとFileCopyでよい結果となった。さすがに高速なカードリーダーを過去にリリースしている同社の製品だけはある。基本的にノートパソコンで使うなら、CardBus経由での利用がお勧めだ。

 1.8インチのハードディスクを採用するため、容量はいまどきのポータブルハードディスクと比べると小さいが、「コンパクトなのにデュアルインターフェース」というガジェット感に魅力を感じたり、実用性にピンと感じたりしたならお勧めの一品だ。

USBポートが埋まってしまうときこそ大活躍する。背面のパネルは交換可能。クリア、ホワイト、ブラックの3色が同梱。
HDBenchにて計測(使用PC:Let's note CF-T7)。左がUSB、右がPCカードスロット経由

 

製品名製造元購入価格
HD32F(20GB)飛鳥8820円

 

(山谷 剛史)

2010/2/24 06:00