不思議と手になじむ新素材のブックカバー
「SIWA ブックカバー」 ひもでしばられて売られていた |
先日、ついうっかり鞄のファスナーを開けたまま背負って移動してしまい、中に入れていた文庫本を落としてしまった。本自体は新刊なので買い直したが、付けていたブックカバー(友人からもらったAmazon.co.jpの革製カバー)は生産終了になっているため買い直しできなかった。そこで改めて探したところ、なんとも不思議な素材のブックカバーを見つけた。
SIWA・紙和という素材を使っているのだが、「和紙」をひっくり返したその名の通り、和紙の技術を使った新しい素材だ。パルプに、不織布に使われるポリオレフィン繊維というものを合わせて漉(す)いたというこの素材は、紙の風合いを保ちつつもかなり丈夫にできている。先ほどから紙ではなく素材と呼んでいるのは、ブックカバーのような紙の代用としての製品だけでなく、トートバッグやルームシューズなどに応用されているからだ。
手に持ってみると和紙のようにザラザラした感じはなく、かといって布ほどふわふわともしていない、なんとも不思議な触感で手に馴染む。表面にあらかじめ付けられている皺(これも商品名と掛かっているのだろう)の風合いも良い。使い込むことでさらに味が出るとのことだが、新品でも十分味わいがある。水濡れには強いのだが、紙に近いという性質上、尖った物で引っかけると破れてしまう場合もあるとのことなので、鞄の中の位置にはちょっと注意してやる必要があるだろう。
使い心地だが、本体の左端、文庫本の厚さにあわせて調整する折り返し部分が、バンドに通しづらいのがやや難点だ。折り返し部分の上下が斜めに切り落とされているだけでバンドに入れやすくなるはずなので、今後改善を望みたいところだ。
とはいえ、紙のようにしなやかに曲がるカバーは読書の邪魔にならず、満足度は高い。使い込むことでの変化も楽しみな、持って嬉しい一品だ。
周囲やは糸で縫われている。目立たないよう商品名が入っている | 左端の折り返し部分がバンドに通しにくいのがやや難点か |
製品名 | 製造元 | 購入価格 |
SIWA ブックカバー | 大直 | 1680円 |
2010/2/22 06:00