ベアドライブをフロントから抜き差しできるHDDケース


本製品の唯一の難点(?)と言えるのが、店頭で映えないパッケージデザイン。製品特徴を全面に書き連ねた競合製品に囲まれると完全に埋没してしまい、もったいない

 筆者の自宅環境におけるメインストレージはLAN接続ハードディスクである。家庭内のデータのほぼすべてがLAN接続ハードディスクに置かれ、複数のPCからアクセスできるようになっている。

 こうした環境で怖いのは、LAN接続ハードディスクの物理的なクラッシュだ。筆者はRAID構成であるか否かを問わず、週2回の割合で、外付のUSBハードディスクにバックアップを取るようにしている。LAN接続ハードディスクが物理的にクラッシュしても、最悪でも3~4日前の状態には復帰できるというわけだ。

 さて、今回新しいLAN接続ハードディスクの導入をきっかけに、バックアップに使う大容量外付ハードディスクを探していたのだが、どれもやや予算オーバーで目的にあった製品を見つけることができなかった。さんざん探し回った挙句チョイスしたのが、今回紹介するロジテックのリムーバブルケース「LHR-DS02シリーズ」に単品で販売されているハードディスク(ベアドライブ)という組み合わせだ。

 「LHR-DS02シリーズ」は、3.5インチのSATAハードディスクをフロントから挿入して使うリムーバブルケースで、見た目は一般的な外付ハードディスクに近い外観を持つ。実売価格はeSATAとUSB両対応モデルが5980円、USBのみモデルだと5000円を切っており、ベアドライブと合わせても外付けハードディスクより安価に購入できる。筆者の用途とは異なるが、ベアドライブをカートリッジのように差し替えて使用したり、将来的にさらに大容量のベアドライブに換装することもできる。

 こうしたリムーバブルケースは、一般的な外付けハードディスクに比べて体積やデザイン、性能面などが犠牲になっていて、使い始めてがっかりすることも少なくないが、本製品はそうしたデメリットは見当たらない。ベアドライブの挿入もスムーズに行え、奥まで差し込むとパチンと音がしてロックされるなど、リムーバブルケースにありがちな不安定さやぐらつきは微塵もない。

 今回チョイスしたのはeSATA/USB両対応のモデルだったため、現在はeSATAでLAN接続ハードディスクのバックアップとして使用している。使い始めて3カ月ほどだが、特にトラブルもなく、安定して運用できている。横向きに置いた場合はスタッキングも可能なので、将来的には買い増しをして、既存のケースも含め筐体の統一をしたいと考えている。

製品本体。見た目は一般的な外付けハードディスクと変わらない。横置きも可能ベアドライブとの比較。奥行きもかなり短く、設置スペースの点でも有利だ
フロント部のボタンを押すと前面のパネルが開く3.5インチのSATAベアドライブを挿入する
奥まで差し込むとパチンと音がしてロックされる今回購入したのはeSATAとUSBに両対応したモデル。USBのみのモデルもある

 

製品名製造元購入価格
LHR-DS02SAU2ロジテック5980円

 

(山口 真弘)

2009/11/18 06:00