本日の一品
思い出のプリントをiPhoneで簡単にスキャン「Omoidori」
2016年6月16日 06:00
PFUから6月末に発売予定の、iPhoneを使って思い出の写真をスキャンできるという「Omoidori」(おもいどり)。編集部からテスト機を借りだしたので、使用感をお伝えしたい。結論から言うと、とても簡単にきれいにスキャンできて、楽しくなってくる製品である。
「Omoidori」はiPhoneを使って写真プリントをスキャンするための製品。正面部分にiPhoneをはめ込み、専用アプリを使って、背面カメラでスキャンする。仕組みは割とシンプルで、背面カメラが覗く穴の正面に鏡があり、テント状になった本体下部に置かれた写真プリントを映し込んでいる。それをカメラで読み取り、アプリ側で鏡像反転するという仕組みだ。本体で写真プリントを覆うことで外部の光を遮断すると同時に、内部のLEDでスキャンに適した状態を作り出す、という仕組みだ。
使い方はいたって簡単。テント状の下部に写真プリントを置いて、アプリを起動。撮影ボタンを押すだけだ。2回撮影を行い、内蔵LEDの左右片方ずつがフラッシュとして点灯する。
そのままだとフラッシュの反射でテカりが出てしまうが、それぞれのテカっていない部分をアプリで合成し、1枚の写真として仕上げてくれる。対応する写真サイズはL版と2L版(と言われてピンとこない方は、iPhone 6とサイズ比較した写真をご覧頂きたい)。2L版は、本体をずらして左半分と右半分の2回撮影、やはりアプリ上で合成する。
写真プリントを本体下に直接置くだけでなく、アルバムに挟まった状態のままでもスキャンができる。経年劣化で保護フィルムに大きな気泡が入ってしまったアルバムで試してみたが、かなり綺麗に撮影できた。これまでのスキャナー製品で培ってきたPFUの技術が存分に発揮されているようだ。
別売で、反り返ってしまった写真プリントを押さえて撮影するためのプレッサーも用意されている。
アプリの機能も目白押しだ。余計な部分を取り込んだ時にはトリミングで調整ができるし、赤目補正もしてくれる。何より面白いのは日付認識だ。焼きこまれている日付表示を読み取り、スキャンした写真のExif情報として保存してくれる。ただ、筆者が試して見た限りでは正確に読み取れたのは半々くらいなので、おまけ程度と考えたほうが良いだろう。なお日付は手動でも設定できるようになっている。
スキャンした写真は、富士フイルムのサービスと連携して再プリントやフォトブックを作れたりと、撮影後の活用サービスまで隙がない。惜しむらくはiPhone(iPhone 6s/6/SE/5s/5)にしか対応していない点だが、Androidスマートフォンは形状が統一されていないことを考えると致し方ないだろう。
とにかくスキャンが楽しい「Omoidori」は、簡単に昔の記憶を鮮やかに再生してくれる。遠方に住む両親や兄弟と共有して懐かしむ、今時のコミュニケーションツールといえる。
製品名 | 販売元 | 参考価格 |
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Omoidori | PFU | 1万2800円(税込) |