てっぱんアプリ!

これは3D?それとも動画?動く立体・パノラマ写真を撮れる「Fyuse」

 スマホを、もっと楽しく快適に使うには、アプリを活用しよう。本コーナーでは、続々登場する旬なアプリの中から編集部が厳選した、スマホユーザー必携の“てっぱん”アプリをご紹介します!

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アプリ名: Fyuse
開発者: Fyusion, Inc.
価格: 無料
対応OS: iOS 7.0 以降、Android 4.3 以上
カテゴリ: 写真・ビデオ

 より広い視野や斬新なアングルの写真を撮れるよう、多くのカメラアプリがあの手この手で作り込んできたパノラマ撮影機能。ただ、きれいに撮るにはコツが必要だったり、画像の連結部分で不自然な見え方になったりと、課題もまだ残されている。でも今回紹介する「Fyuse」なら、今までにない形で簡単に立体的な写真やパノラマ風の写真を撮れるのだ。

動画風に自然なパノラマなどを撮影できる「Fyuse」

パノラマを1枚の写真ではなく動画的に撮影

 「Fyuse」は、端末を上下もしくは左右方向に回転させながら撮影するだけで、簡単に立体的な写真やパノラマチックな写真を撮れるアプリ。これだけ聞くと従来からあるパノラマ撮影アプリと変わらないと思うかもしれないが、Fyuseでは撮影中のシーンを動画のように記録して合成することで、より自然な見た目の写真に仕上げられるようになっている。

 たいていのパノラマ撮影は、被写体を動かない風景と見なし、少しずつ異なる視点ごとに撮影して1枚の写真に合成するものだった。ところが実際には被写体は撮影中も常に動いているので、視点を変えながら連続的に撮影している間に、必ず前後の写真と“マッチしない”部分が出てくる。

 例えば大勢の人が行き交う街の風景をパノラマ写真に残そうとしても、歩いている人の残像が見えて不自然な見栄えになってしまったりする。一方、本アプリは風景を動くものと考え、動画のように記録していくため、そういった不自然な合成部分が発生しにくいようになっている。

撮影方法はボタンを押しながら上下もしくは左右の一定方向に回転させていくだけ
保存時に画像処理が行われ、上下や左右に視点を移動しながら閲覧できる画像データとなる

上下、左右方向に撮影可能。投稿時は編集もOK

 撮影の仕方は従来のパノラマ撮影機能などとほとんど変わらない。画面上のボタンを押しながら一定の方向に端末を回転させていくだけで撮影が完了し、1つの画像データとして記録される。一度決めた端末の回転方向にゆっくり動かしていくことになるが、左右でも、上下でもOK。周囲360度の風景だけでなく、小さなオブジェを立体的に撮りたい時、あるいは高層タワーなど高さのある被写体を撮影する時にも使えるだろう。

 撮影した画像データは、端末を上下・左右に傾けるか、ドラッグ操作で、視点を変えながら見ていくことができる。面白い画像に仕上がった時は、本アプリ独自のソーシャル機能を使って投稿し、他のユーザーに公開してみよう。投稿時には、撮影した画像データを一部のアングルに絞ることも可能。画像の端の方に写っている他人の姿を見せないように編集し、プライバシーに配慮した形で投稿できたりするわけだ。

撮影した画像データの閲覧は、端末を傾けるか、ドラッグ操作で
画像データをトリミングしてシェアできる

ユーザー以外にはMP4動画で披露

 もちろん他のユーザーが投稿した数々の映像作品も閲覧していける。コメントや“いいね!”をつけてコミュニケーションできるだけでなく、その投稿をFacebookにシェアしたり、MP4形式の動画で出力して端末に保存することもでき、本アプリを使用していない友人らにも紹介しやすい。

 単なる“止め絵”のパノラマではなく、動画のような表示が可能になったことで、今までとは違った演出や考え方で撮影していくことになりそうなFyuse。さっそく試して写真の新しい見せ方を追求してみよう!

他のユーザーの投稿を見れば撮影のヒントを得られるかも
他人の投稿をシェアできるだけでなく、MP4形式の動画ファイルとして保存も可能

日沼諭史