小型ストロボと赤外線透過フィルター

2011年6月17日 06:00

 先日、SUNPAK(サンパック)を2台使っている的なエントリをしたが、その具体的な内容について少々。

 ヤッてるコトは、PF20XDと赤外線透過フィルターを組み合わせて「デジカメに装着したPF20XDでほかのPF20XDなどスレーブストロボを同期発光させる」ということ。赤外線透過フィルター(IRフィルター)は富士フイルムのIR78を使っている。

 ていうか……どういうコト?

 まず、デジカメのホットシューにPF20XDをセット。デジカメの内蔵ストロボを使わず、ホットシュー上のPF20XDを同期のためのマスターストロボとして使うのだ。ただし、発光はさせたくない。ほかのスレーブストロボを発光させるためのトリガーとしてのみ機能させたいので、発光面を前述のIRフィルターで覆って「写真には写らないけどスレーブストロボは感知する光(赤外線)のみを出させる」のだ。

 その状態でデジカメのシャッターを切ると、デジカメ上のIRフィルター付きPF20XDから赤外線が出る。目には見えない。写真にもほぼ写らない。そのままでは何ら意味はない。

 が、ストロボ光に反応して光る(スレーブとして使える)ストロボを近くに置けば、シャッターを切るたびにそのスレーブストロボのみが光るようになる。ストロボのワイヤレス同期発光が可能になるわけですな。

 まあ、マスターも(IRフィルターを外して)光らせてもいい。また、PF20XDはデジカメ内蔵ストロボのプレ発光にも対応(同期)するので、PF20XDを外部に一台置いて、マスターはデジカメ内蔵ストロボとしてもいい。のだが、被写体にド真正面から光を当てたいってケースはあまりナイと思われる。また、デジカメ内蔵のストロボってインテリジェントだけどユーザー本位での制御がしづらくて不便。というわけで、やはりその動作をわりと自由に設定できる外部ストロボを使い、ストロボ光の当たり方は主にスレーブストロボの位置や数で調節している拙者である。

 ちなみに、スレーブにするストロボはPF20XDでなくても良い。ホットシューに取り付けられる多くの外付けストロボなら、たとえばエツミのスレーブユニットE-528や、SUNPAKのデジタルスレーブユニットDSU-01などと組み合わせれば同期発光できるだろう。

 PF20XDにこだわっているのはつまり、IRフィルターと組み合わせれば、安価でコンパクトで、ホットシューを持つデジカメの多くにセットできる「スレーブストロボ同期のためのワイヤレスユニット」として使えるからですな。

 キヤノンとかニコンからは非常に高度な機能を持つワイヤレスストロボシステムが出ているが、基本的には各メーカーの特定デジカメ専用品。しかしPF20XD+IRフィルターみたいなコトをすれば、そういう「メーカー縛り」とは無縁になる。大型ストロボ(のフォトセルや同様のセンサー)とも同期できることも考えれば、かなり安価なわりには非常に汎用性が高いのだ。

 ただし、キヤノンとかニコンから出ているワイヤレスシステムのように安定的だったりインテリジェントだったりはしない。上記で紹介している方法は、あくまでも光量等々は自分で調節。スレーブストロボの位置なんかによっては(光が届かず)発光しないこともあったりする。

 でもまあ、最小限の出費で十二分に多灯で汎用的なワイヤレスストロボシステムを使えるあたり、その方面の知識がある人にはオススメ……っていうか知識がある人は既にやってるか。失礼。

2台(以上)のPF20XDとIRフィルターでワイヤレスストロボシステムを作る。発光面が黒く覆われているのがマスター(カメラに装着する)ストロボ。もう一方のストロボは好きな位置に置くスレーブストロボとなるこの状態でスレーブストロボだけが発光する。カメラ側はマニュアル撮影可能なものだとイロイロ応用が利く。カメラ内蔵のストロボにIRフィルターを装着する手もあるが、応用範囲や対応機種がグッと狭くなるまたストニョボの話よ。またストニョボだね。プニェ発光の話もよ。プニェ発光もだね。でもプニェ発光じゃなくて一度だけ光るストニョボだとこういった瞬間を撮れるわね。瞬間を撮れるよね。ニャ。ニャ。的な