ゼンリンの旅自慢はビミョ~!?

2007年1月31日 11:00

ゼンリンの旅自慢。ちょっと文章と写真をまとめて思い出をひとくくりの本にしたい、てな人に向くソフト。レイアウト変更が可能なので、しっかり使えば美しいレイアウトの本も作れる!? でも拙者向きではなかった。残念。

 ゼンリンから出た旅自慢というソフトを買ったんですけど、使ってみたらアレコレ色々と考えてしまった。

 このソフト、例えば旅行とか行って写真なんかも撮った時、いつドコに何しに行ってどういう写真があって……てな要素(情報や画像等)を入れていくと、何となくそれらしい冊子ができちゃうというもの。編集とかDTPとか冊子とか、そういう知識がなくても、わりと本格的な見栄えの“オリジナルの本”を作れる。また、文章力に自信がなくても、ソフトウェア側に用意されている文章を選ぶなどすれば、かなりしっかりした旅行記等を書けたりもする。

 こういうの、アリ、ですな。ソフトが指示するとおりにチョチョイと何かすれば、わりとちゃんとした本ができる。何でもいいから“オリジナルの本”という結果が欲しいという人は喜ぶかも。

 そういう敷居の低さ的なところはコンセプトとして非常にナイスだと感じた俺なんスけど、俺の私的な見え方は、疑問多々のソフトだと思ったり。

 誤解のないように、この“俺の私的な見え方”を説明すると、要は俺ってやや古い出版畑のヒトなんですな。紙に原稿書いたり、写植を扱ったり、トレーススコープ使ったり、みたいな時代を通ったヤツ。現在あるDTPの使われ方っつーか実際の出力に、少々疑問を感じたりする拙者なのだ。

 そういう、ある意味古風な人がこの旅自慢を使うと、違和感多発。例えば、テンプレートとして入っているレイアウトは、縦組みでも横組みでも成立しづらいように思える。縦組みなのに大見出しが横組みとか、文章スペースが断片のように配置されているとか、写真の並びが不規則過ぎるとか……あーもースゲぇ違和感。と、身勝手な俺は感じるのであった。

 ただ、こういうレイアウトは、現在実際に出版されている雑誌等にもありがちだったりする。俺とかがそーゆー出版物見ると、もう異端の中の異端のさらに先の変態的レイアウトに見えたりする、のだが、しかし、そういう出版物に違和感を感じない読者は少なくない。どころが、それでOKとする編集者も多々いらっしゃるんですな。

 だからですね、旅自慢の使われ方や、その出力は、アリ、ではあると思うんですな。その出来上がりに違和感を感じないなら、誰でも手軽に使えるってことで大アリかもしれない。が、一方で「そんなの絶対ナシ!!」と言う人も居そうな気がする。

 てなわけで、拙者は、手軽さは諦め、自分で納得できるレイアウトや文字組を求め、渋々手持ちのAdobe InDesign使うことにします。あー何か小さいコトやるには気が重いソフトな気が……でも、InDesignを改めて使ってみたら、なーんかコレ、最高に使いやすいっスよ。あれ? こんなに使いやすかったっけコレ? うそぉ? とか思った最近っス。