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 先日、auの「Galaxy S6 edge SCV31」をSIMロック解除した模様をお伝えした(※関連記事)。せっかくSIMロック解除したが、NTTドコモのSIMカードではVoLTEが利用できないという、やや残念な結果となった。そこで今回は、auのネットワークに対応したMVNO「mineo」を試してみた。

 「mineo」には、NTTドコモ網の「ドコモプラン」(Dプラン)と、au網の「auプラン」(Aプラン)がある。Aプランには当初から提供されているLTE/3G対応(VoLTE非対応)のものと、LTEのみ対応(VoLTE対応)の2種類がある。

 若干ややこしいのは、対応する端末にあわせてプランを選ぶところだろう。mineoでは端末セットも販売しているので、そこから選ぶのが無難かもしれない。

mineoのSIMカードに同封される「ご利用ガイド」は、なかなかわかりやすい内容

 さて、筆者の手元にある「Galaxy S6 edge SCV31」はauのVoLTEにした機種。mineoでは「Dプラン」も使えないこともないが、「Aプラン」のVoLTE対応版が最適だ。

 ということで、AプランでVoLTE対応、音声通話付きプランで申し込んだ。到着したSIMカードはまだ目新しいauのMVNO専用SIMカードだ。

標準/micro/nanoの3サイズが1枚で利用できるタイプ。筆者は勢い余ってmicroSIMの部分まで外してしまった。nanoSIMで使うから良いのだが……
SIMカードを差し替える以外に行った設定はAPNくらい。すんなり使えて拍子抜けしてしまった

 SIMロック解除済みの「SCV31」に装着、ドコモのSIMカードで検証したときと違い、すんなりアンテナピクトが立った。「モバイルネットワーク」設定からmineoのAPNを追加しただけで、すぐに通信もできるようになった。

 正直なところ、使用感はau本体のSIMカードを利用しているときとほとんど変わらなかった。利用できない機能は、au IDを利用したアプリと、au VoLTEの「シンクコール」などの独自機能くらい。

 通信速度についても一概には言えないが、お昼過ぎでも10Mbps前後の速度が出ていたりして、SNS程度の利用では違和感なく使える。YouTubeで動画再生も特に問題なし。VoLTE通話はau本体と同等の音質だ。

 ところで、mineoの面白いところは、その料金プランだと思っている。今回契約したのは音声通話対応で月間容量が500MBのプラン(月額1310円)。500MBでは常用には辛いところだが、「家族データシェア」というオプションがある。

 余らせたデータ容量を翌月に繰り越して、家族で共有できるというものだ。これは「ドコモプラン」と「auプラン」を混在させていても共有できる。筆者の場合、ドコモプランと3G対応のauプランでそれぞれ3GBの回線を持っていたため、今回はデータシェアを利用することにした。2つのキャリアの回線で手軽に利用できるのもMVNOならではといったところ。

シンクコールはボタンを押しても反応しないので設定でオフに
データ容量の確認はmineoスイッチアプリが便利。「デジラ」はでてきません

 今回au VoLTE網対応のMVNOを試してみて、そもそもSIMロック解除が必要という点や、MVNOのプラン選ぶ段階で複雑さがあるが、そのハードルをクリアできれば、意外とスムーズに利用できそうという印象だった。

 個人的にはかけ放題を便利に利用しているのでキャリアからは離れられないが、「通話はガラホ、通信はMVNO」という利用スタイルもアリかもしれない。

当たり前だが、SIMロック解除していないauの「Qua Tab」では利用できなかった
au VoLTE SIM三銃士。左からMVNO用SIM、スマートフォンSIM、タブレットSIM