みんなのケータイ

 9月4日からベルリンで開催された家電とITの展示会、IFAを初めて取材しました。Xperia Z5を始めとしたスマートフォンの新モデルやIoTの話題に注目していましたが、他方、個人的にはg03に2枚のSIMを挿して、デュアルSIM対応端末ならではの恩恵を受けることを期待していました。

 プリペイドSIMカードはT-Mobileで購入。データ通信専用で、1週間500MBで9.95ユーロのプランを選びました。ちなみに3Gのみ対応です。速度は問題ありませんでしたが、500MB容量は少し心もとない。ホテル(アパートを4人でシェア)やプレスセンターのWi-Fiをなるべく使うことで無事乗り切りました。がしかし、今回のホテルのWi-Fiは回線が細いためか使い物にならない時間が多く、仕事に支障をきたすことも多かったです。ヨーロッパは空港やカフェ、レストランなどのWi-Fi環境はいいと聞きますし、空港は私も便利に使わせてもらっていますが、ホテルでよい場所に当たったことがありません。

2つのトレイ両方が埋まり、ピクトエリアに2つのキャリアが表示されているのを眺め、1人でニヤニヤするなど

 さて、g03はLTEや3Gに対応したトレイ1、2G専用のトレイ2があります。T-Mobileで購入したカードをトレイ1に、日本で使っていたauのSIMをトレイ2に入れます。T-MobileのプリペイドSIMは、挿入して端末を再起動すると自動でAPN設定が行われ、特に何もすることなくデータ通信ができるようになりました。トレイ2の方のSIMはO2につながりました。こちらは通話だけに使われます。

T-MobileのSIMカードを挿したら、APNは自動で設定されました。詳細の確認、編集も可能です
SIMカード情報はこのような感じに

 普段からそれほど通話する方ではなかったので、ベルリンにいる間に電話を使うとは思っていなかったのですが、あるメーカーさんのプレス向けラウンドテーブルで会場がわからず遅刻していたところ、広報さんがわざわざ電話をかけてきて誘導してくださいました。遅刻してしまったことに焦り、恐縮しながらも「おお、本当につながるんだ」と密かにカンドーしていたものです。

 電話の着信はこうしてすんなり体験できたのですが、電話の発信は少し面倒でした。私のg03の電話帳には090/080などから始まる番号しか登録されていないので、海外で日本の電話番号にかける場合は頭に「+81」が必要なのですが、これを簡単に入力する方法がg03でそのとき見つけることができなかったのです。11桁の電話番号をその場で覚えて手入力するのはなかなか大変です。電話をがんばってかけるより、Facebookメッセンジャーで連絡する方がずっと速いので、急ぎの連絡にはもっぱらこちらを使っていました。

 とはいえ、どうしても電話をかけなくてはいけない場合はあります。シャープ製スマホには電話をかける前に国番号を付けるメニューが確かありましたし、iPhoneには登録されている電話番号に自動で国番号を追加して国際電話をかけられる「ダイヤルアシスト」という機能があります。g03にもこんな機能があればいいなと思ってがんばって探していたところ、連絡先の電話番号を長押しするとポップアップメニューが出てきて、「発信前に番号を編集」というメニューがあることに、帰国してやっと気が付きました。

電話帳や検索などで相手の連絡先情報を表示させ、電話番号を長押しするとこのポップアップメニューが出てきます
連絡先を検索した場合、「山田太郎」の部分をタッチするとすぐ発信してしまうので、左端のアイコンをタッチして連絡先情報を表示させます

 これを使うと、普段使っている連絡先情報から簡単に国番号を付けて電話をかけられます。でも、長押しはちょっとわかりにくいです。目で見てわかるメニューから探せるようにしれくれないかな、と思いました。あと、全体的にスマホってすぐに発信しすぎじゃないですかね。毎回いちいち「発信しますか?」と聞かれるのはうるさいとは思いますが、「発信」や電話アイコンにタッチすると発信する、という程度にしてくれてもいいんじゃないかと思います。