みんなのケータイ

 isai FLをはじめとしたLG製端末の多くには「ゲストモード」機能が用意されています。あらかじめ指定したアプリだけを起動・利用できる制限モードのようなもので、ほんの一瞬だけスマホを他人に利用させたい場合などに役立ちます。

ゲストモードの設定画面
ゲストモードで表示するアプリを選択できる

 ゲストモードの設定は、端末の「設定」画面から行います。一番特徴的なのは、ゲストモード起動用の画面ロック解除コードを登録しなければならないこと。通常の画面ロック(スリープ)解除コードが「1234」だったとしたら、さらにもう1つ別のコード、例えば「5678」をゲストモード用に設定するといった格好になります。

 よって、画面ロック解除時にどちらのコードを入力したかでゲストモードが起動するかどうか判定されます。何らかのアプリアイコンをタッチして切り替える訳ではありません。

 ゲストモードの待受画面にはアプリ一覧の呼び出しアイコンがそもそもなく、また通知パネルも表示できません。端末設定も当然呼び出せませんから、Wi-Fiをオン/オフにするにもゲストモードを一旦抜け、通常モードで操作する必要があります。

 ただ、ゲストモードはアプリの起動を制限しているだけで、各個のアプリの内部データは通常モードのものがそのまま継承されます。Android 5.0 Lollipopでは、複数のアカウントを登録してユーザーごとに簡単に切り替える機能があり、例えば仕事とプライベートでGmailアカウントを使い分けたりできますが、それとは根本的に機能が利用感が異なります。

 ですから、ゲストモードでYouTubeアプリを起動すれば閲覧履歴はダダ漏れです。ブラウザーのブックマークもまったく同様。「子供にゲームをやらせるためにゲストモードを使う」というのも事実上無理でしょう。アプリ内購入があるゲームでは特に……。

ゲストモートの呼び出しは、ロック解除画面で通常とは別の番号/パターンを入力することで行う
実際のゲストモード。アプリ一覧の呼び出しボタンがないことにお気付きになるはず

 これの例外中の例外が、端末標準の写真再生・管理アプリ「ギャラリー」です。通常モードで管理している写真は表示されず、ゲストモードで撮影した写真の専用フォルダーのみ、閲覧できるようになっています。

 これを踏まえると、ゲストモードは「第三者にカメラのシャッターを切ってもらう」ためのものと考えるがいいかもしれません。ロックはガッチリかかっていますし、ちょっとしたミスで余計なアイコンをタップする可能性も低くなります。撮られる側・シャッターを切る側ともに、ストレスが減るでしょう。もしかしたら、自撮り棒を持ち歩く必要もなくなるかもしれません?!

ゲストモードで「ギャラリー」アプリを起動したところ。撮影した写真は4枚あるが……
こちらは通常モードにおける「ギャラリー」。通常の写真と区別された「Guest album」フォルダーに4枚保存されていることがわかる