みんなのケータイ

「サブ液晶」といういかにも「ザ・フィーチャーフォン(ガラケー)」の機能にLINEの通知がくる。それだけなのになぜか面白い

 「ARROWS ケータイ F-05G」が登場した。Androidを搭載した新しいフィーチャーフォンである。スマホですら新機種にほとんど新鮮味を感じることが無くなった今、F-05Gにしたところでもう……と思いきや、結構ハマっている。いじっているのが楽しい。

 どんな動作をするのか予想がつかない部分があり、それを知っていくのが面白い。「お、こんな機能にしたのか」「あ、これはそうしたのね」と一人で勝手に合点してウムウムと頷いて、たまにニヤけている(キモイ)。

 とくにこのケータイが「従来のフィーチャーフォン」とも「スマホ」とも違うのをすぐに実感できるのは「LINE」。従来のフィーチャーフォンの「LINE」はブラウザで無理矢理使うだけだったが、F-05Gではメインメニュー内に機能として用意されている。

 使ってみればスマホのアプリとほぼ同じUI。ハードウェアのテンキーで操作するものの、サクサク進む。通知があれば「サブ液晶」やステータスバーに表示。もっともリアルタイムで通知があったと思ったら、なぜかしばらく待たされたりと、既知の動作も予想がつかない(笑)。この辺は大らかに受け入れたい(多くの場合すぐに通知が来るけど)。

 ワンプッシュでパチっと開けば、もうLINEの通知表示。Androidなので画面をロックできるのだが、通知があれば、まず表示(その後解除)という、一つ一つの操作はおなじみなのに、組み合わせるとやたら新鮮。しばらく何度も閉じたり開いたり。

ケータイをポチッと開けばすぐにこの画面。ロック画面を設定している場合、このあとにパスワード入力
トークの画面はスマホと同じ。通知があればすぐに反映されるので、従来のフィーチャーフォンのようにブラウザを手動で更新なんてことは不要

 実はF-05GのLINEは一部機能が除かれている。たとえばアプリを追加インストールできないので、LINE Gameといったカテゴリはそもそも無い。友だちを追加する「ふるふる」も延々検索中……。

 だが、LINE電話は可能(筆者はドコモ・iPhoneのデータ専用SIMをそのまま挿してみたがOK)で、コールクレジットの購入もできる。トークもスムーズ(もちろんスタンプも使える)。スタンプショップもある。友だちの追加はQRコード、ID検索が対応しているので、そう不便には感じない。

 これでテンキーの反応が悪かったら興醒めだが、ストレス無く使えている。文字入力でいちいち別画面に移らないし、ソフトキー、カーソルキーもスムーズに動く。今となってはタッチでフリック入力のほうが速いけれども、フィーチャーフォンに慣れている人ならレスポンスの良さに満足できるはずだ。

 また、なんの無理もせずに自然と片手操作で進んでいるのも、気付いたときに「おっ!」と思う。今どきの大画面のスマホではちょっと難しいもの。

 一方でアプリが追加できないから、他のSNS、TwitterやFacebookから、地図や乗換案内までブラウザを使う。しかもGoogleマップやYahoo!地図はあまりスムーズに動かなかったり。が、それはそれで面白かったり。

 決してスマホのような高スペックではないし、割り切りもある、搭載されている機能も見慣れたものなのに「いじる楽しみ」が久しぶりに湧いてくる。そして最後に「よくできてんなぁ」と笑ってしまう。かつてあったAndroidスマホ+テンキーではなく、明らかにフィーチャーフォン、それがなんだかとっても愛らしい。しばらくニヤつきながら使ってみるつもりだ。