無料になったドコモの公衆無線LANを使ってみた

2011年11月11日 11:14
(関口聖)

 10月から、ドコモのオプションサービス「公衆無線LANコース」の利用料(月額315円)が約1年半、無料になるというキャンペーンがスタートした。すっかり忘れていたのだが、10月下旬になって、ようやく思い出して手続きすることにした。これでスマートフォンのWi-Fi機能を街中でも……と期待が膨らむ。

 キャンペーンの概要は、本誌でも既にお伝えしているが、対象のサービスは、spモードをはじめ、mopera U、ブラックベリーサービスなどのオプションとして提供されている「公衆無線LANコース」だ。さらに指定のパケット定額サービス(パケ・ホーダイ フラットなど)を契約する必要がある。

 この契約は、会員サイト「My docomo」で行ったのだが、今回手続きをしている間、「公衆無線LANが2013年3月末まで無料」といったことは一切表示されず、「大丈夫だろうか?」と不安に思いつつ利用することにした。ちなみに契約したのは「Mzone」ではなく、spモードのオプションである「公衆無線LAN」のほう。手続きする際は間違えないようにしたい。

 ドコモの公衆無線LANスポットは、首都圏では、東京メトロの駅構内や、ロッテリア、スターバックスコーヒー、プロント、タリーズコーヒーといった店舗、それからオフィスビルに敷設されていることが多い。コーヒーを一杯飲むときに、ちょっと使う、といった形の展開だが、実際に街へ出てみると、歩きながらアクセスポイントを見つければ接続してしまい、ログイン処理を完了しなければ通信できない、という事態になることが度々あった。たとえば移動中にメールを作成して、いざ送ろうとしたら、Wi-Fiのログイン処理が行っていないので送信できない、ということになる。

 ドコモの多くのスマートフォンでは、同社の公衆無線LANスポットに対し「かんたんログイン」機能がサポートされており、一度、IDとパスワードを設定したら、30日間は入力し直さずに、ボタン1つでログインできる――のだが、先述した事態に対してはブラウザでのログイン処理が必要であり、面倒さが省けるわけではない。BlackBerryやWindows Mobileでは、自動ログインが可能だそうで、Androidスマートフォンでもそうした機能が用意されたら、もっと便利に使えそう。将来的には、その時々で、最適な環境へ自動的に繋がる(これをコグニティブ無線と言うそうだ)ような仕組みがどんどん出てくるはず。

 街中のWi-Fiスポットが増えることはユーザーにとっても嬉しいことで、こうした使い勝手の向上は、今後期待したい。ただ、Wi-Fiは万能ではない。たとえば干渉によって使いづらくなることがある。実際、Wi-Fi対応機器が一カ所に密集するとなかなか繋がらない、ということを取材会場や展示会などで何度も経験した。現在、キャリア各社の注力で、街中のWi-Fiスポットは急拡大しているが、「アクセスポイントはあるのに繋がらない」という事態を避けつつ、うまく展開が進んで欲しいところだ。