肝心の場面を見逃した

2011年4月11日 06:00
(関口聖)

 大震災から4週間を経たものの、まだ気分が落ち込むこともある。そんな中で、先日、サッカー日本代表とJリーグ選抜によるチャリティマッチが開催され、大きな話題となった。甲子園球場のそばで育ち、サッカーよりも野球を好む関口であっても、試合を見逃すまいと、帰宅途上、ワンセグで観戦することに。

 現在使っている「P-03C」は、カメラ機能にフォーカスした“LUMIX Phone”だが、パナソニックではこれまで“VIERA”ブランドのケータイを数多くリリースしてきており、その技術は「P-03C」にも搭載されている。解像度がやや物足りないワンセグであるが、サッカーの試合は楽しめる。ちなみに、倍速再生する「モバイルWスピード」は初期設定でオフになっており、本稿を執筆して、ようやくそのことに気づいてONにしたのは、関口の失態だ。

 ともあれ、電車に乗って、イヤホンを装着してワンセグで試合を観戦する。だがトンネルや線路の周囲を高い壁などで遮られる地点では、ワンセグは途切れてしまう。このあたりの受信環境改善は、費用負担などの面を考えると、劇的な改善が見込めないのかもしれないが、来年スタートする携帯向けマルチメディア放送では頑張っていただきたいところ。

 それはさておき、日本代表が2点をリードし、後半の途中には、三浦知良選手が登場。その後の展開は、ご存知の方も多いだろう。だが、試合を見続けていたはずの関口は、肝心のゴールシーンを見逃した。最寄駅について、スーパーに立ち寄り、必需品を購入しようとレジに並んで、おサイフケータイをかざしてSuica決済し、ケータイの画面を再度見たときには、カズダンスが終わったところだった。あとから「なぜイヤホンを両耳から外していたんですか」「だってイヤホン付けっぱなしで、って感じ悪いじゃないですか」「録画しておきない」「いや、そんな……」などと自らを責めてみても後の祭り。マルチに使えるケータイのように、いかに便利なツールであっても、使い手の間が抜けていると残念なことになる。そんなオチを自分自身で味わうのは、なんとも言えないものだ。