タッチパネル対応手袋でGALAXY Sを操作
今年は年明け早々が比較的暖かく、CESが開催されたラスベガスも日本より過ごしやすい気候だった。「暖冬だと厚着しなくてもいいなぁ」と思いつつ帰国してみると、何やら寒い……。友人などに聞いたところ、どうやらCESに合わせるような形で、一気に気温が下がったようだ。冬の寒さはモバイラーにとって天敵。特に、静電容量式のフルタッチパネルを搭載する「GALAXY S」だと手袋を着けて操作できないため、外で使うのが面倒になってしまう。
そこで、厳しい冬を乗り切るために静電容量式タッチパネルに対応した手袋を買うことにした。昨年から、タッチパネルやiPhone対応をうたう手袋が続々と登場している。まだ豊富とまでは言えないが、選択肢はそれなりに増えた印象だ。ネットで探してみた限りでは、無印良品のものがシンプルなデザインで着る服も選らばないように感じたが、残念ながらこちらは完売。実店舗も何件か回ってみたが、どこにも置いていなかった。ただ、手袋なしで過ごすのはやはり辛い。ということで東急ハンズに行き、タッチパネル対応手袋を色々と見てみることに。店頭にあった3~4種類ぐらいの中から、1890円で販売していた「iTouch Gloves」を買うことにした。5本の指すべてに伝導性の糸が織り込まれており、様々な操作スタイルに対応するのが特徴だ。
ベースのカラーはブラックで、指の部分だけがシルバーとなる |
これを購入して、早速手に装着。GALAXY Sの画面を触ってみたところ……ちゃんと動く!! タッチパネルはもちろん、画面下に配置されたセンサーキーの操作も行える。ただ、タッチの感覚が指に伝わりづらくなってしまうため、非装着時よりはどうしても操作の精度が落ちてしまう。特に文字入力に関しては、デフォルトの10キーがやや小さく手袋ありだと押しにくいと感じられたので、若干ではあるがキーの面積が大きい「ATOK Trial」を使うことにした。こちらの方が変換の効率もいいため、タッチの手数を少なくできる。アプリアイコンのタッチや、画面のスクロールには一切問題がない。スクロールに関しては、滑りがよくなる分むしろ生身の指よりもスムーズだと感じた。
一点、本当に気をつけたいのが、端末の落下だ。GALAXY Sは9.9mmと薄く、サイドも斜めにラウンドしている。普段は非常に持ちやすく手にもフィットするのだが、手袋を装着するとラウンド部分が逆によく滑る。手からポロっと落ちそうになったことも、何度かあった。破損が不安なら、手袋と相性のいいシリコン製のケースなどを装着しておくべきだろう。また、iTouch Glovesの“手袋としての性能”に関しても、少しだけ不満がある。1890円でタッチも可能なため仕方がないところだが、1週間毎日使っただけで、毛玉がかなりできてしまった。糸がピョロっと飛び出した部分もあり、耐久性にはやや疑問符が付く。ただ、価格を考えると、ワンシーズンで買い替えるものと割り切るべきなのかもしれない。
一方で、製品全体を見渡してみると、デザインのバリエーションがまだまだ狭く、人によっては毎日の服装に合わせるのが難しいのではないか。iTouch Glovesは比較的シンプルでコーディネートにははまりやすいが、逆に言うと少々無難だ。来年は、より豊富なタッチパネル対応手袋が登場すること期待したい。