アメリカのNokiaストアでN900を発見
2月のMobile World Congress(バルセロナ)に引き続き、3月末はCTIA Wirelessの取材でアメリカ・ラスベガスを訪問した。アメリカといえばNokiaの苦戦している地域でもある。飛行機がロサンジェルスの空港に着き誰もが携帯電話の電源を入れても、他の国では聞きなれたNokia Tunesが聞こえてこないのはアメリカならではだろう。ただしCTIAの会場ではNokiaは大きなブースを出展。今回はサービスを中心とした展示を行っており、そのデモ端末として多数のN900が利用されていた。アメリカではフルスペックなN900のほうが受けがいいのだろう。
さてCTIAの後は遠地アメリカまで来たのでシカゴとニューヨークへも立ち寄ってみることにした。たまたまこの2都市にはNokiaのフラッグシップストアもあるのでせっかくなのでそちらも訪問してみることにした。どちらも街中のロケーションの良い場所にお店があり、特にニューヨークではあのAppleストアもある「5番街」にあるのだ。右はYves Saint Laurent、左はBurberryという「家賃が高そうだ」という一等地にあるニューヨークのフラッグシップストアの店内に入ってみると、入り口の一番目立つ位置に売られているのはN900だった。やはりアメリカではイチオシ製品として販売されているのだろう。
だがアメリカは日本同様、通信事業者ごとに通信方式が異なったり、端末は契約と同時に買うことが一般的だ。そのためNokiaストアでSIMロックフリーの単体のNokia端末が売られていても、別途SIMカードを回線契約して端末と回線を別々に入手すると割高になってしまう。アメリカではiPhoneもDroidも通信事業者と契約して買えば割安で買えのに対し、N900は単体販売のみのため割高なのである。せっかくのNokia最上位機種であるN900も、他のNokia端末同様にアメリカでは販売に苦戦してしまっている。次の機種が出るときには事業者販売をぜひ採用してもらいたいものだ。
なおこのフラッグシップストアも日時は未定のようだが閉店することが決まってしまった。ニューヨークやシカゴを訪れることのある人は一度立ち寄ってみてはいかがだろうか。N900はもちろんのこと、ケースなどのアクセサリも豊富に販売されている。閉店ではなく家賃の安いところに移動して引き続き営業を続ける、なんてことになってくれるとうれしいのだが……。