続・バルセロナでHYBRID W-ZERO3は使えるのか

2010年3月8日 11:00
(石川温)

 2月18日までスペイン・バルセロナで開催されていた「Mobile World Congress 2010」。ホテルにインターネット回線がなく、あてにしていたHYBRID W-ZERO3を無線LANアクセスポイントにするという計画も、なぜか現地キャリアであるOrangeのSIMカードが認識しないというトラブルに見舞われ頓挫してしまった、というのが前回までの話

 前回の記事を書いた翌日、安価にデータ通信が可能という「Yoigo」というキャリアのSIMカードを入手し、これまたHYBRID W-ZERO3に挿入してみるも、まったく反応してくれない。OrangeのSIMカードだから認識しないというわけでなく、どうやらハードウェアの問題のような気がしてきて、バルセロナで途方にくれてしまったのだった。

 翌日、インタビューでお会いしたマイクロソフトの越川 慎司氏に相談するも、越川氏が持っていたHYBRID W-ZERO3はYoigoとの組み合わせで実に快調に動いているとのこと。やはりハードの問題だという結論になった。ただ、「2月16日にファームウェアの最新版が提供されており、3Gの圏外から圏内に入った時に復帰しないという事象を解消するものなので、もしかすると効果があるかも」という話になった。早速、無線LAN環境のあるプレスルームに行き、アップデータをダウンロード。バージョンを上げることにした。

スーパーなどのレジでチャージできる

 するとどうだろう。あれほどSIMカードを認識していなかったのが、見事にSIMカードを認識し、3Gでネットへのアクセスが可能になった。無線LANアクセスポイントとしても機能し、その日の夜から快適に、ホテルの部屋からネットアクセスができるようになったのだ。恐るべし、ソフトウェア更新。また、個人的にも絶妙なタイミングで提供したウィルコムとシャープに感謝(最初からちゃんと対応できていれば、問題ないことなんだけど)。

 モデム代わりにもなって、普段のメールチェックやTwitterも使えるHYBRID W-ZERO3は、海外出張の多いビジネスマンには予想以上に快適に使える。スペイン・バルセロナではSIMカードのリチャージはスーパーなどのレジで行えるので手軽で便利。ただし、出張前にはソフトウェア・ファームウェアのバージョンをちゃんと確認しておいた方がいいだろう。