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「AQUOS R」に感じた“柔らかさ”

【AQUOS R SHV39】

 シャープがこの夏投入した「AQUOS R」に機種変更した。もう少し、使ってみないと実力を体感できないと感じたからだ。「AQUOS R」は“シャープのフラッグシップ”として3キャリアの発表会に先駆けて4月に披露されたAndroidスマートフォンだ。

 4月の時点では、一新されたデザインこそ気になったものの、新要素のHDRコンテンツ対応やくるくる回る充電台「ロボクル」にはあまり鮮烈な印象を抱かなかった。一方で、チップセットはSnapdragon 835、メモリ4GBとこの夏のハイエンドらしい選択。そしてストレージに読み書きが高速なUFSを採用と言及されたあたりに、堅実なスペックアップを図っているのだろうと期待を持っていた。

 そして、もともとTwitterやらニュースサイトやら、スマートフォンでスクロールする機会が多かった筆者。滑らかにスクロールするという“倍速駆動”のIGZOディスプレイなら快適になるだろうかと考えていた。話しかけるアシスタント「エモパー」も興味深い。倍速IGZOにしてもエモパーにしても、実際に常用しないと、その効果は実感できないように思える。

サイドはよく見れば気づく程度に尖っていて、指のスキマにすっぽりはまる

 今回は筐体のデザインをあまり意識せずに購入したが、かなり気に入ってしまった。ツヤツヤした質感の筐体は落としそうで不安になるのだが、側面の尖った部分が絶妙にひっかかり、小指で支える持ち方ですっぽりと手に収まる。「陶器をイメージした」という背面の質感も、片手持ちで支えた指への感触がよく、滑らかにすべる。

 発売日に書いた「ミニレビュー」では、「常用しないと価値が分からない」という考えが強かったためか、今見直してもとらえ所がない内容になってしまっている。1週間使用して得た印象は、「スマートフォンらしくない、柔らかさ」だった。倍速IGZOは強烈な先進感を感じる機能ではないが、自然に手に馴染む動きが心地いい。エモパーのフフッと笑わせてくるような会話も柔和なイメージを与える。今後、このフワッとした“柔らかい”感触をしっかりお伝えできるよう、「AQUOS R」を新たな相棒としていきたい。

「ロボクル」は、回転してユーザーの方向を向く。機能はそれだけだが、エモパーの呼びかけと組み合わさると生き物のように感じる