みんなのケータイ
いらないと評判(?)の「Android Pay」の案外便利な使い道
2017年3月16日 06:00
昨年末に突如日本でも使えるようになった「Android Pay」ですが、利用できるのはFeliCa搭載(つまり、おサイフケータイ対応)のスマートフォンだけ。登録できる電子マネーも今のところ楽天Edyだけということで、残念ながらあまり盛り上がっていないようです。
確かにFeliCaを搭載するスマートフォンでは、すでに「おサイフケータイ」という“財布”が使えます。しかもその財布には楽天Edyを含む、いろいろなお金や切符、航空券、会員カードなどが入れられるわけで、楽天Edyしか入らないAndroid Payという財布を、敢えて別に持つ理由は乏しいと言わざるを得ません。「おサイフケータイがあるから別にいらないや」となるのがフツーでしょう。しかし実はAndroid Payには、会員カードやポイントカード、ギフトカードを取り込んで持ち歩ける、案外便利な機能も備わっているのです。
Android Payという財布には、楽天Edyというお金以外にも、会員カードやポイントカード、ギフトカードが入れられます。しかもここが肝心なのですが、どうやら結構な数のカードを入れておくことができるようなのです。といっても、残念ながらGoogle提供のWebページには、「対応ポイントプログラムをアプリに追加できる」と書かれているだけで、肝心の「どのポイントプログラムが対応しているか」といったリストなどは記載されていません。ここは自分で試してみるしかなさそうです。
というわけで、Android Payアプリをインストールした「Galaxy S7 edge」を使って、手元にある会員カード、ポイントカード、ギフトカードを片っ端から、Android Payに取り込んでみました。なお、手順は以下の通りです。
32枚中、14枚の会員カード、ポイントカードの登録に成功
結論から言うと、私の財布を圧迫していた32枚の会員カードやポイントカード、ギフトカード(いずれもプラスチックカード。紙のスタンプカード等は除く)のうち、なんと14枚ものカードをAndroid Payに登録することができました。カードが登録ができるかどうかは、ポイントプログラム名で検索しないとわからないのですが、これだけのカードが登録できたことを考えると、Android Payに対応するポイントプログラムは、やはりそれなりにたくさんあるようです。
ちなみに今回登録できた会員カード、ポイントカードに共通していたのは、会員情報をバーコードまたは数字で管理しているカードだということでした。考えてみたらバーコードを表示するだけ、あるいは数字がわかればいいだけなら、何もプラスチックカードを持ち歩かなくとも、同じ情報をスマホに表示できれば事足りるはず。たとえば無印良品やユニクロでは、ポイントカードの代わりに専用のスマホアプリでバーコードを提示ますが、要はあれと同じ理屈というわけです。
一方で、Android Payに登録できなかったカードの中には、磁気ストライプを使用しているものが目立ちました。そうしたカードの中には、対応するポイントプログラムとしてヒットしたので手動で番号だけ登録してはみたものの、店頭で使えないと言われてしまったケースもありました。磁気ストライプから情報読み取るタイプの会員カード、ポイントカード、ギフトカードは、従来通りプラスティックカードで持ち歩いた方が良さそうです。
なお、Android Payではカード登録時に、そのポイントプログラムが使えるスポットに近づいたときに、通知するかどうかを設定できます。また、カードの詳細画面から、ポイントプログラムが使える「付近の場所」を、地図で検索できるようにもなっています。タップするとGoogleマップが起動して最寄りのお店などが表示されるのですが、種明かしをすると、これは単にポイントプログラムの名前でスポット検索をしているだけ。「スターバックス」のような固有の店舗なら実際に近くのお店を探せますが、「楽天ポイント」のような場合だと「楽天」というキーワードで検索するため、楽天ポイントが貯まる近くのコンビニではなく、楽天本社がヒットしてしまうというちぐはぐなことも起こります。
財布に入っている会員カード、ポイントカード、ギフトカードを減らせるという意味では、案外に便利なAndroid Payなのですが、このあたりの使い勝手は残念ながらまだ今ひとつ。利用できる電子マネーや対応ポイントプログラムの拡充とあわせて、今後のアップデートに期待したいところです。