みんなのケータイ

“話題の7”にしてみました

【Nexus 6】

 2016年はiPhone 7をはじめ、時期を前後してさまざまな“7”が登場しているが、10月4日にはめでたく私のスマートフォンも“7”になった。「Nexus 6」向けに配信されたAndroid 7.0 Nougatだ。

 Nexus 6はもともとAndroid 5.0を搭載して発売されており、OSバージョンアップでAndroid 6.0に更新した際は「基本的な印象は変わらない」という感想だった。Android 7.0も同様で、“ピュアAndroid”であるところのNexusシリーズということもあってか、少なくとも表層的な部分では、Android 6.0から様変わりしたという印象は薄い。

 そうした中でも、比較的変更点が分かりやすいのは、通知バーのあたり(画面上端)から下にスワイプする操作で引き出す「クイック設定」で、ここに表示できる機能や設定などを、編集できるようになった。もっとも、普通のメーカー製端末ではけっこう昔からある機能だが……。

Android 7.0へのバージョンアップ。更新ファイルは800MBを超える
LINEなどは通知の表示から返信も可能
設定画面はサブテキストとして現在の状態が表示され分かりやすくなった
「クイック設定」は並べ替えや追加などのカスタマイズが可能になった

「最近」ボタンが、アプリ爆速切り替えボタンに

 もうひとつ変化が分かりやすいのは、画面下部の基本的な3つのボタンのうち、「□」で表示されているボタン(Googleのヘルプページいわく、「最近」という名前らしい)の動作だ。

 Android 7.0では、この□ボタンを1回タップすると、これまで起動・表示したアプリがズラリとサムネイルで表示される。ここまではAndroid 6.0でも同じだが、Android 7.0では直前に使用したアプリのサムネイルが“選ばれた状態”になっており、□ボタンをもう1回タップすると、サムネイル表示が終わるとともに、ひとつ前に利用していたアプリに表示が切り替わるようになっている。

 具体的に、「Twitter」→「Inbox」(Gmailメールのアプリ)という順番で使用しホーム画面に戻ったとして考えると、□ボタン(「最近」ボタン)を1回タップすると、サムネイルで一覧が表示されてInboxが選択された状態になっており、もう1回□ボタンをタップすると、サムネイル表示が終了して画面の表示はInboxに切り替わる。ここでさらに□ボタンをタップしてサムネイルを表示すると、今度はInboxの前のTwitterが選ばれた状態になり、□ボタンをタップしてサムネイル表示を終了するとTwitterに切り替わる。

 やや分かりにくいかもしれないが、□ボタンのタップを繰り返すと、サムネイル→Twitter→サムネイル→Inbox→サムネイル→Twitterというように、直前の2つアプリを切り替え続ける、という動作になる。

 また、実はダブルタップで一瞬にして切り替えることもできる。サムネイル表示を省略する以外の挙動は同じで、上記の例ならダブルタップするたびにTwitter→Inbox→Twitterと瞬時に切り替えられる。なお、従来と同じだが、ホーム画面そのものやアプリ一覧画面は、アプリの使用履歴には含まれない。

 日常生活の中でも、例えばLINEでチャットしながら、返事を待つ間にニュースやほかのアプリも使う、というような、2~3個のアプリを並行して利用することは、けっこうあるのではないだろうか。この、□ボタンのダブルタップで直前のアプリと一瞬で表示を切り替えられる機能は、2つのアプリをよく行き来しているユーザーには非常に強力な仕様だ。

 もう切り替えるだけじゃなく、2つのアプリを同時に見たい! ……という要望がスマートフォンでどこまであるか分からないが、Android 7.0では、□ボタンのサムネイル表示から派生する形で、画面を2分割した表示にも対応した。分割の割合は自由に変更できる。ただし、アプリが画面分割に対応している必要がある。

 画面分割に対応したアプリを表示した状態であれば、□ボタンの長押しで画面分割に移行できる。□ボタンを1回タップしたアプリのサムネイル表示からなら、目的のアプリのサムネイルを長押ししてから上方にドラッグすると、画面分割表示が開始される。

 なおこちらもホーム画面自体は分割表示に非対応で、あくまでアプリを2つ同時に表示する機能になっている。画面分割が有効になっている間は、□ボタンの表示は上下に分割されたアイコンになる。

 10月18日の時点ではLINEもTwitterも画面分割に非対応で、個人的には、スマートフォンではまだ限定的な利用になりそうだが、物理的なサイズが大きいタブレットでは便利に使えそうな場面も多そうだ。

画面分割の表示

アプリはだいたい動きましたが

 筆者はMVNOの「OCN モバイル ONE」のSIMカードで端末を利用しているが、これらは問題なく利用できている。

 さて、Android 7.0で動かなくなってしまったアプリだが、けっこう重要な銀行系、ワンタイムパスワード認証系ともに、自分が利用しているものは、ほぼ影響がなかった。

 「週刊少年ジャンプ+」はアプリ側の刷新によりAndroid 7.0の端末でコンテンツを表示できない不具合が出ていたが、現在は解消されている。

 唯一影響があったのは、セキュリティアプリの「ESET Mobile Security」だ。やや遅れて気がついたが、Android 7.0に非対応とすでにアナウンスされており、筆者の端末ではウイルス定義ファイルを更新できないという具体的な問題が出た。Android 7.0へ対応する予定とも案内されているため解消は時間の問題だと思われるが、現状ではエラーがずっと出てしまうため一時的な措置としてアンインストールした。

Android N(Neko)

 一部のAndroidフリーク(?)には気になるAndroid 7.0のイースターエッグ(隠し機能)だが、なんと「ねこあつめ」タイプのゲームで、しかも上述の「クイック設定」のひとつとしてお皿のアイコンを置き、餌を4種類から指定、あとは通知表示で猫が来るのを待つという、まさかの実装方法だ(笑)。猫が来ると、短く「ヴヴヴヴヴ」と振動し、猫のアイコンも表示される。

 表向きは存在しないアプリなので、通知か、上記の「最近」ボタンによるアプリの起動履歴からでないと猫の一覧画面を表示できないなど、あくまで簡便な仕様。猫の番号や柄が一部重複しているなどバグっぽい表示もチラホラとみられるが、なんとなく続けてしまうのは本家ゆずりのユルさだからだろうか。すでに60種類が集まったのだが、番号のルールから推測すると999種類いるらしい……。

バージョン表記を連打すると出てくるイースターエッグの画面。長押しすると……猫?
「クイック設定」に空のお皿を登録できるようになる
餌を選ぶ
読書中、ブルルっと震える。ステータスバーに猫が!
Catが来たとの通知だがアプリの名前は「Android Neko」
通知をタップすると集めた猫が表示される。番号になっている名前は変更可能