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ロンドンでのトランジット中にプリペイド販売のLumia 550を買う

【Lumia 550】

 毎年9月はベルリンで開催されるIFAの取材に訪れている。今回はいつもとは違うルートでベルリンへ到着したが、途中でロンドンに立ち寄りLumia 550を購入した。

 イギリスはスマートフォンのSIMロック販売が基本のため、プリペイド販売のスマートフォンは他国よりも価格が安い。特にプリペイドスマートフォンの販売に力を入れているのがVodafoneで、Vodafoneブランドのスマートフォンも複数のモデルをラインナップに加えている。

 中でもエントリーモデルなら10ポンド、わずか1300円で買える製品もある。ただし、実際には10ポンドでは買えず、一緒にプリペイドSIMに10ポンドの残高チャージが必要、という売り方が多い。それでも合計20ポンド、3000円以下でロースペックのスマートフォンが購入でき、データ通信も500MB程度利用できるのだ(各社とも10ポンドのプランはデータ500MBが基本)。

 筆者はスマートフォン・携帯電話のコレクターでもあるので、イギリスに行く前は必ず各通信事業者や携帯電話販売チェーン店のWebサイトを見てお買い得な製品が無いかを必ずチェックしている。たとえ2日程度の滞在でも、5000円程度までならコレクションも兼ねて1台買うようにしているのだ。

 今回(2016年9月)はVodafoneのWebサイトを見ると、MicrosoftのLumia 550が39ポンドで販売されていた。10ポンドのチャージを合わせても49ポンド、約6500円だ。これらの安売り端末は当然SIMロックがあるため他社のSIMカードを入れて使うことはできない。だが、イギリスのVodaofoneのプリペイドSIMは他のヨーロッパ各国でも1日3ポンドで100MBのデータローミングが可能な「Vodafone EuroTraveller」オプションがある。つまりロンドンで買ったLumia 550を、この後のドイツでもローミング利用できるわけだ。ドイツでは現地のプリペイドSIMを買う予定だが、空港到着直後の利用や予備用途にこのLumia 550を買うことにした。

ロンドンに到着。Vodafoneの店でLumia 550を探す
39ポンドと格安で販売されている。別途10ポンドの残高チャージが必要だ

 ところが、Vodafoneの店をいくつか回ってみたものの、どの店も品切れで在庫なし。Androidスマートフォンで同じ価格帯の製品よりもLumia 550はスペックが若干いいことから、早々に売り切れてしまったのだろうか。数少なくなった現行のLumia端末がプリペイドとはいえ格安販売されているというのは、ちょっと複雑な心境だ。今後Lumiaの新モデルが出る可能性が低いことを考えると、この安売りは在庫処分も兼ねていたのだろうか、と勘ぐってしまう。

 数軒のVodafoneの店を回ってLumia 550が売ってないとなると、他のAndroidスマートフォンを買ってもいいのだが、「ロンドンで格安のLumiaを買うぞ」と意気込んでやってきただけに、もう他の製品は目に入らない。試しに他の通信事業者、E&Eへ行くと価格は69ポンドと高い。また携帯電話専門の大手チェーン店であるCarphone Warehouseでも同じく69ポンドだった。

 もはやなすすべも無し、と思いつつも、カタログ販売のArgosの実店舗へ行ってみたところ、ここでは49ポンドで販売されていた。10ポンドのチャージが必要だがこれはE&Eなどでも同じこと。合計金額は59ポンド、約7800円になるが、まあこれでも十分安いだろう。

カタログ販売を実店舗でも展開するArgos
10ポンド高くなったが、無事Lumia 550をゲットできた

 Vodafone販売のLumia 550は、起動時にVodafoneのロゴが出て来たり、デフォルトのカラー設定がVodafoneカラーの赤い色になっているなど、細かい部分でのカスタマイズが行われている製品だった。Windows 10 Mobile端末はタイルアイコンや文字カラーを複数の色から設定できるが、選択できるカラーは多数ある。コーポレートカラーやロゴの色を制定している通信事業者にとって、待受画面のタイルが自社カラーに近い色に設定できるというわけだ。

カラー(テーマ)はVodafoneカラーの赤い色で統一されていた

 プリペイドでもWindows 10 Mobile端末を買って活用できるのは個人的にうれしい反面、新製品の動きはここのところ無さそうであり、Lumia 550が完売してしまえば選択肢は無くなってしまう。しばらくはこのLumia 550をイギリスやヨーロッパへ渡航するときのサブ端末として大切に使っていこうと思う。