スタパ齋藤のコレに凝りました「コレ凝り!」

青く静かな冬の夜は「炎」で和む

デスクトップでキャンドルを楽しもう♪

真冬の焚き火が好きなんです、が……

 冬になると思い出すのが「焚き火」です。一昔前は、落ち葉を焼くとか、河原で流木を集めて燃やすとか、かなり身近だった焚き火。まあ現在でも人口密度が高くない地域に行けば身近だったりしますが、ある程度人口密度が高い市街地や住宅地だと「あり得なくなった」焚き火です。まあ時代の流れですかね。

 敢えて焚き火をするのも、なかなかタイヘン。キャンプ場とかなら……と思っても、管理の手間からか焚き火禁止のところも多いですし、焚き火はOKでも直火(地面に木などと直接置いての焚き火)が禁止だったり。確かに、焚き火によって地面や石が焦げている様子は気持ち良くありませんネ。アウトドアな人の間では「焚き火は専用の台の上ですべき」といった考えが浸透しつつあります。

 ……それはさておき、やっぱり焚き火はイイですね~。とくに寒い季節。済んだ空気の夜、青い月に照らされつつ、炎の光と音をただただ感じる。「外で火を燃やすだけでしょ」とか言ってる人でも、実際ヤルとたいていハマちゃいます。「夜にバーベキュー?」とか言う人でも、純粋に焚き火だけで満足しちゃったりします。何でしょうねあの良さは。

 でも前述のように、近くの空き地でお手軽に焚き火とかアリエナイ時代ですし、焚き火OKのキャンプ場を探して出掛けるのもなかなかタイヘン。それに実際、冬の夜に焚き火をすると、まあ基本的に寒いわ風が強きゃあじっくり楽しめないわ、服も道具も焦げ臭くなるわ後片付けも面倒だわで、いろいろ苦労があったりもします。

 そこで最近のワタクシは、この季節になると「デスクトップで炎」を楽しんでおります。「炎」っていうか「あかり」ですな。灯明みたいな、小さな炎。

 本連載バックナンバー「マントル不要のガス式ランタン3製品」でガスランタンを紹介しましたが、アレも「お手軽なデスクトップ炎」として楽しんでいます。ですが、焚き火的なハマり感があるのは、やっぱりロウソクの炎だと思います。ゆっくりした炎の揺らぎと、ロウが燃えるかすなかニオイが、なかなかイイ感じ。

カメヤマの「24時間ボーティブ6個入」(公式ページ)。燃焼時間は約24時間。安定した炎が長時間持続しつつ置いたときの安定性も高いです。災害用の常備品として備蓄していますが、「鑑賞用」としても便利。メーカー希望小売価格は6個入りで税別1200円。
マルエスの「停電缶入ローソク」。燃焼時間 約8時間で缶入りです。1個あたりだいたい300~400円。まず倒れないような平べったさなので、とても安定的に使えます。フタを閉じると火を消せて便利。

 ゆっくり燃える小さな炎を見ていると、な~んだか心が落ち着いてきます。部屋を暗くするとさらに効果が高まる感じ。ほぼ無音の炎という点も魅力ですが、静かな音楽を聴いたりしてもイイ感じ。これで窓から月明かりが差し込んだりしたらサイコー! 焚き火とは炎のサイズも音もニオイも違いますが、ロウソクはロウソクでまたイイですね~♪ にしても、こういう灯りの安心感って、ホント不思議です。

 ただ、実際にこういうコトする場合は、火災に激注意。小さい灯りとは言っても、扱うのは「火」です。燃え広がれば無慈悲に住居を焼くだけでなく死の危険がありますし、延焼したら近所にも物凄く迷惑をかけるなどして、生き延びても人生変わっちゃったりしますので、ホントに激注意でお願いします。

より安全にキャンドルを楽しむ

 ロウソクを扱うときは火災に激注意! とか書きましたが、前述のロウソクのようにハダカの火を扱うのは、やっぱり危険度MAX。もうちょっと安全に……と考えると、ランプやランタンの類に行き着きます。ガラスなどの保護具のなかに炎を灯す照明器具ですね。まあガラスで火を囲っても、火は火なので扱いに要注意ではありますが。

 使っていて便利だな~と思うのは、UCO(ユーコ)の「キャンドルランタン」シリーズ(公式ページ)です。このテの製品としてはド定番なのでご存知の方も多いと思いますが、ガラスのホヤをもつランタンで、非常にシンプルな構造でコンパクトであり、また壊れにくかったりするあたりも特徴的です。

UCOの「キャンドルランタン」。使用時は引き延ばしてホヤを出して使います。専用のロウソクを使い、燃焼時間は約9時間。メーカー価格税別3500円。キャンドルランタンの定番品です。右はオプションのリフレクターを装着した様子。リフレクターの効果はちょっとだけ、という感じ。
点火時はキャンドルの台座を外して火を点けます。金属の筒がキャンドルを覆っていますが、その内部にはバネがあり、キャンドルの燃焼に合わせて「キャンドルを押し上げ」ます。だいたい最後まで、キッチリとキャンドルが燃えます。ただ、扱い方によってはロウが内部に垂れたりも。

 こんな感じのランタンに入れて灯せば、ロウソクもわりと安全に使えます。少しの風なら消えたりロウが飛んだりしませんし、倒れても炎がすぐ燃え広がることもありません。ハダカの火よりもちょっと安全、というわけです。

 ちなみに、上のランタンはメーカー価格税別3500円です。ミョーに高い感じですが、機構が単純なので長く使えます。上の写真で緑色のものは28年前に買ったものですが、オートキャンプと室内で軽く使う程度というのもあり、現在でも全然問題ナシで使えます。

 ちなみに、現行のキャンドルランタンを買ってみましたが、メーカーロゴのシールが貼ってあったり、キャンドルを包む金属(アルミ)がシルバーになった程度で、ほかは昔のままだと思います。あと、吊り下げ部分の金具形状がすこーし変わったかもしれません。

 いや~UCO製品長もち。てゅーか、ロウソクって長持ちですね。上のランタンは専用キャンドルを使うんですが、数年前にその専用キャンドルのストックが30本くらい出てきました。それも28年前に買ったもの。でしたが、現行の専用キャンドルと比べると、若干色が黄ばんでいて、少し硬くなっていた感じでしたが、問題なく燃焼しました。安全に保管できつつ品質劣化も少ないロウソク、凄いかもしれません。

 ただし、ロウソクを扱うときはマジで火災に超注意。ランタンに入れれば少しは安全化するわけですが、火はやっぱり火。火災やヤケドにつながる可能性がありますので、ホントに注意してください。

UCO製品アレコレ

 ロウソク用のランタン、けっこー好きなのでイロイロと手を出しています。でも結局多用するのはUCO製。UCO製が凄く便利! というわけではなくて、強いて言えば「UCO製以外は不便なのが多い」という感じです。また、不便な感じの製品はすぐ市場から消えたりして入手性も悪かったりして、補修部品なんかも手に入らなくなり、ますます定番のUCO製が有利に、みたいな。

 ともあれ、そんなUCO製キャンドルランタンをいくつかご紹介します。UCOのキャンドルランタン公式ページはコチラですが、チェックしてみたら、ブラスタイプのキャンドルランタン以外は全て持っていました(旧製品も含みますが)。

前述の「キャンドルランタン」。直径は5cmで、高さは開くと16.5cm、閉じると10.6cm。本体の縦穴からキャンドルの残り長さが見えたりもしてナニゲに機能的。メーカー価格税別3500円。
こちらは「ミニランタン」。直径は5.5cmで高さは10cm。伸縮はしません。アルミカップ入りのキャンドルが使えます。キャンドルは保持具に挟まれるので、容易に外れたりはしません。メーカー価格税別2000円。
伸縮式の「マイクロランタン」。直径5.7cmで、高さは開くと8.6cmで閉じると6cm。アルミカップ入りのキャンドルが使える、手のひらサイズのキャンドルランタンです。メーカー価格税別2200円。
「マイクロランタン」の内部には、燃焼用のキャンドルのほか、予備のキャンドルを収納できます。ただ、カメヤマ製のアルミカップ入りキャンドルだと、アルミカップ側面の高さが少し高めなので、予備収納部にはキッチリ収まらない(けど実用上大きな問題ではない)ので、アルミカップを少しカットする必要があるかもしれません。
大光量の「キャンドリア」には、キャンドルが3本入ります。ただし伸縮せず、大きさは直径10cmで高さ20cm。オートキャンプ向けかも。メーカー価格税別5600円。

 オススメは「キャンドルランタン」。燃焼時間やサイズや光量のバランスが良いと感じられます。「ミニランタン」や「マイクロランタン」もカワイくて楽しいですね。防災用に選ぶなら大光量の「キャンドリア」がイイ感じです。

 各機種共通の「注意点」ですが、上部のフタ部分はものすご~く熱くなりますので、燃焼中と消した後数分は触れるとヤバいという点です。もうひとつ、燃焼中に移動させる場合は、気を付けないと本体内部にロウが垂れて後始末がタイヘンです。

 てな感じの「デスクトップ炎」。室内でキャンドルランタンを灯すだけじゃねーか、と言われれば、その通りなんですけど、冬の夜とかだときっと意外なほど和めますので、ぜひどうぞ♪

 でも、こういったキャンドルランタンを使う場合はホントに火災やヤケドなどには絶対注意してくださいね。マジで大切なことなので、3~4回このコトを書いております。ご注意よろしくお願いいたします。

スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。