ケータイ用語の基礎知識
第654回:JOGA とは
(2014/3/18 12:46)
JOGAとは、主にオンラインゲームの開発・運営を行なう企業が加盟する業界団体「一般社団法人 日本オンラインゲーム協会」のことです。
オンラインゲームとは、インターネットを介して複数の人が同時に参加して行われるコンピュータゲームのことです。近年では、スマートフォンでプレイできるオンラインゲームも多く登場し、そのプレイヤー数も急増しています。
オンラインゲームは新しいジャンルのアプリケーションであるゆえに、ユーザーに強い印象を与え、多くの話題を呼ぶと同時に、さまざまな問題も同時に生みました。たとえば多くの人が同時にアクセスする場合でもサービスを提供する、という運用面での課題。あるいは課金やマナー、モラルなど、ユーザーの利用にあたっての課題です。こうした課題に対して、それぞれの企業が対策に取り組んでいますが、個々の企業の努力だけで解決できないのもまた事実です。
そこで作られたのが、2004年に発足した「JOGA」という団体です。JOGAでは「オンラインゲームに関する調査と研究、セミナー、シンポジウムの実施」「オンラインゲームに関する国内外の企業、関係省庁、地方自治体、諸団体との情報交換および連携協力活動」などを行っています。
2014年3月現在、「パズル&ドラゴンズ(パズドラ)」などを提供するガンホー、「ラブライブ!スクールアイドルフェスティバル」などを手がけるKLab、「Wizardry Online」などのGMO Gamepotといった企業が、正会員39社、準会員19社として加盟しています。一方、「ドラゴンクエストモンスターズ」などを運営するスクウェア・エニックスのような大手オンラインゲーム会社でも参加していないことがあります。
DeNAやGREEといった、大手ソーシャルゲームプラットフォームは、オンラインゲームの協議会であるJOGAには加盟せず、ソーシャルゲームに関する協議会であるJASGAに加盟しています。
「レアアイテム取得までの平均獲得金額の上限は5万円以内」
JOGAの活動で、ユーザーに直接大きく関係しそうなものとしては「各種ガイドラインの策定」が挙げられるでしょう。
JOGAでは、行きすぎたソーシャルゲームへの課金が社会問題として捉えられたことなどを踏まえ、加盟各社にオンラインゲームを提供する際、ガイドラインに沿うよう呼びかけています。ユーザーの側から見れば、加盟各社のゲームは、おおむねガイドラインに沿って作られているとみてもいいでしょう。
もっとも影響が大きそうなものは、JOGAが2013年4月に策定した「スマートフォンゲームアプリケーション運用ガイドライン」です。
このガイドラインは、iPhoneやAndroidなど、スマートフォン向けゲームアプリのうち、ソーシャルゲームのプラットフォーム上ではなく、単独かつアイテム課金方式でサービスを提供するゲームを対象にしています。オンラインのスマホゲームにはほぼつきものとなっている「ガチャ」(抽選によって違うアイテムが出現する仕組み)では、取得可能なアイテムを表示することとともに、ガチャでのアイテム出現確率を操作することを禁止し、レアアイテムを取得するまでの平均獲得金額の上限を5万円以内とする、ガチャ1回あたりの価額の100倍以内にする、そして、それらを超える場合はレアアイテム習得に関する提供割合の表示や、取得に要する推定金額を表示することなどが示されています。
スマホアプリでは、SNSなどの会員登録が必要なものを除くと、生年月日情報を入力しなかったり、利用金額の制限を設けていないゲームもあります。そのため消費者保護、各種法令の観点から、健全な環境を提供するためのガイドラインになっている、と言えるでしょう。