≪新刊立ち読み≫スマートフォンのはじめかた
「Androider+」8月号

達人石野が指南する 省エネMAX講座


 本コーナーでは、「できる」シリーズをはじめとしたスマートフォン関連の新刊を立ち読み形式で眺めながら、スマートフォンの基本的な使い方や便利な使い方をご紹介していきます。

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(110~111ページより)
第1回 電池の消耗を防ぐ 基本設定5カ条

石野純也●いしのじゅんや
ケータイジャーナリスト。雑誌や書籍など、幅広い媒体で執筆活動を行う。主な著書に「ケータイチルドレン」(ソフトバンク新書)ほか。

 いくら高機能なスマートフォンでも、電池がなくなればただの箱。電話やメールも着信できず、大切な連絡を逃してしまう可能性もある。そこで、節電のための基本設定を5つ紹介。これを実践するだけで、電池が長持ちするはずだ。

設定の変更で電池の消費を減らす!!

 スマートフォンは高機能なぶん、電池も激しく消費する。特にAndroidは、バックグラウンドで自動的に通信するため、いつの間にか電池残量がゼロになってしまうことも。フィーチャーフォンと比べ、スマートフォンは画面が大きく、Wi-FiやBluetoothなどの通信方式をサポートしているのも、電池切れを招く要因だ。

 そこで実践したいのが、スマートフォンの節電テクニック。初期の状態から少し設定を変更するだけで、電池のもちが格段によくなる。そのためには、まずどのようなパーツが電池を消費するのかを知っておきたい。筆頭はディスプレイ。液晶は、バックライトでパネルに光を当てることで映像を映し出しており、電池の消費を大きく左右する。明るくすればそれだけキレイには見えるが、そのぶん電池の減りが早くなるのだ。また、Androidには「ライブ壁紙」という動く壁紙が用意されているが、これにはFlashが使用されている。ものによっては、タッチパネルや加速度センサーなどもオンにするため、静止画に比べれば当然無駄が多い。

 もちろん、通信にも電力が必要。すべてをオフにすると、スマートフォンとしては役に立たなくなるが、使っていない時にWi-FiやBluetooth、GPSを切っておくようにすれば、それだけ節電効果がある。これらの設定を変更するだけで、効果は如実に表れる。電池が1日もたないという人は、即実践してみよう。

第1条 ディスプレイは暗めに設定する!

 スマートフォンでもっとも電池を消費する装置が、ディスプレイだ。Androidは電力管理機能を搭載しており、「設定」→「端末情報」→「電池使用量」で、どのパーツやアプリが、どの程度電池を使ったのかを確認できるが、ディスプレイは常に上位にランクする。理由はシンプルで、液晶は表示のために常にライトでパネルを照らさなければならず、利用頻度も高いからだ。明るければ明るいほどディスプレイもキレイに見えるため、ついつい高めに設定しがち。暗くすると屋外での視認性は下がってしまうが、最小に近い方が電池の消費量は少なくなる。バランスを見ながら、いつもより暗めに設定しよう。

4まずは「設定」→「端末情報」→「電池使用量」で、電池消費の原因を特定。音楽再生などで常に画面を消していない限り、ディスプレイ(表示)がいつも上位にくる。ここから設定を行おう「設定」→「表示」または「画面設定」で、ディスプレイの明るさを調整できる。自動調整機能がある場合はチェックをオフにし、明るさを暗くする。画面の消灯時間を短くするのも、節電効果があるのでぜひ設定しておこう

第2条 ライブ壁紙は使わない!

 壁紙の変更は、ホーム画面の空きスペースをロングタップして現れるメニューから行う。ここで「壁紙」をタップし、端末内蔵の画像や、自分で撮影した写真などを設定しよう

 動きが楽しくついつい見入ってしまう「ライブ壁紙」だが、Flashで処理を行っているため、そのぶん電池の減りが早くなる。初期設定でライブ壁紙が設定されている機種が少ないのも、そのためだ。中にはタッチパネルや加速度センサーに反応するものもあり、種類によってはアプリと同程度の負荷がかかってしまう。少々寂しくはなるが、静止画の方が消費電力は少ない。液晶の明るさ設定だけでは電池がもたないようであれば、オフにしておこう。

第3条 Wi-Fiはoff に設定!

「設定」→「無線とネットワーク」→「Wi-Fi設定」でメニューを開き、「詳細設定」を選ぶとWi-Fiをスリープさせるタイミングを設定可能。「画面がOFFになったとき」が一番節電効果が高い

 高速通信が可能なWi-Fiだが、オンにしておくと、アクセスポイントを常に検索し続けるので、無駄な通信が発生してしまう。3Gのようにピンポイントでエリアが作られておらず、利用可能な場所は限られているので、Wi-Fiスポットや自宅以外ではオフにしておくのが賢明だ。設定メニューからのオン/オフは少々面倒なので、ウィジェットを活用するとよい。中には、通知エリアにWi-Fiの設定ボタンを設けているスマホもあるので、積極的に活用したい。

第4条 Bluetoothはoff にしておく!

「設定」→「無線とネットワーク」にある「Bluetooth」のチェックを外せばオフになる。メニューをたどるのが面倒なら、ウィジェットを設置しておこう

 データ交換やワイヤレス音楽再生に利用するBluetoothだが、Wi-Fiと同様、使っていない時は小まめにオフしておこう。「設定」→「無線とネットワーク」で切り替え可能だ。

第5条 GPS機能は切る!

「設定」→「現在地情報とセキュリティ」でGPSのオン/オフを設定可能。電池消費を考えるなら、これもオフに

 Androidでは、マップだけでなく、あらゆるアプリからGPSを起動できる。ブラウザ経由でも呼び出せるため、サイト閲覧中に測位が始まることも。不要ならオフにしておこう。

実際に試してみた!

 ほぼ初期状態で使っていたら、18時には電池が25%に。これじゃあ夜に予定があると1日持たない。というわけで液晶を暗くして、ライブ壁紙をやめ、Wi-Fiなどをオフにしました。すると同じ使い方でも電池は50%に!! 意外と無駄が多かったんですね~。

石ちゃんのOne-point advice「省エネモードを活用しよう!」

 スマホの種類によっては、ここで紹介したような設定を一括で行なう「省エネモード」を搭載している。手動で1つひとつオフにしていくより、はるかに手軽だ。ただし、液晶が暗くなりすぎてしまうといった弊害も。自分の利用スタイルに合っているかどうかは、あからじめ確認しておきたい。電池残量が少なくなってきた時にだけオンにしても、効果はある。

P-07C
「エコナビ」を搭載しており、あらかじめ設定した電池残量になると、自動で省電力モードに切り替わる。無駄なタスクをオフにする機能も内蔵
AQUOS PHONE SH-12C
エコ設定を一括で行う「とにかく省エネ」を搭載。自分で決めた時間だけ電力消費を抑える、「おやすみ省エネ」という機能にも新たに対応した
MEDIAS WP N-06C
ディスプレイの明るさや点灯時間などを一括で変更する「eco モード」を搭載。通知パネルから一発でオン/ オフを変更できるのもうれしい
書名Androider+ 8月号
価格780円(税込) 電子版600円(税込)
判型A4変形 128ページ オールカラー
付録Androidアプリ厳選300 B6 128ページ オールカラー
発売日2011年6月18日(土)
発行株式会社インプレスジャパン
発売株式会社インプレスコミュニケーションズ

書籍の詳細

(編集部)

2011/8/17 09:00