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脳波が示唆するタブレットとノートの使い分け、コクヨが研究

 コクヨS&Tとセンタンは、学習する際にノートとタブレットでどのような影響があるか、共同研究した結果を発表した。

 研究結果は、電子情報通信学会のヒューマンコミュニケーション基礎研究会で発表された。スマートフォンとパソコンを使ったことがある高校生12名(16歳、男性3名、女性9名)を対象にしたもので、数分程度の朗読文を聴きながら、紙のノートとタブレットのどちらかにメモ書きやまとめを行ってもらい、その間の脳波(シータ帯域パワー)を測定した。シータ帯域パワーは、作業に対する認知負荷、集中の程度などが反映されるという。また作業後、記憶テストと理解度のテストを実施して、タブレットでの学習時とノートでの学習時での違いを比べた。

 その結果、タブレット端末では、紙のノートよりも「メモ書き中の認知負荷が高い」という結果になった。なお、理解度を比べた実験ではノートとタブレットの差は見受けられなかったという。

 コクヨでは、こうした結果が、メモ書きする際に紙のノートのほうがタブレットよりも脳への負荷が低いことを示唆していると説明。一方で、タブレットでは大量の情報を検索、収集したり映像として閲覧しやすかったりするなどメリットがあるとしており、学習ツールとしてそれぞれを使い分けることが重要、としている。

関口 聖