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ドコモ、愛犬家のための新サービス「ペットフィット」

わんこにタグをつけて、健康管理や迷子さがしに役立てる

 NTTドコモは、離れた場所から愛犬の様子を確認したり、日々の健康管理、迷子になっても居場所を確認できる、新サービス「ペットフィット」を3月より提供する。3G通信機能搭載の専用端末を、犬に装着して利用するサービスで、国内初の取り組みとなる。

 端末代、1年間の通信料とサービス利用料を含む販売価格は2万5900円。最大1年ごと、またはデータ蓄積量が75MBを超えたら、更新が必要になり、更新料は7500円(価格はいずれも税抜)。ドコモショップ、ドコモオンラインストアのほか、一部のペットショップや動物病院でも販売する。

愛犬の状況・健康・居場所がわかる

 「ペットフィット」は、愛犬に専用端末「ペットフィットタグ01」を装着することで、愛犬の様子(寝ている、休んでいる、歩いている、走っている)や周辺温度を計測する。計測したデータは、クラウド上へ送信・蓄積され、スマートフォンやパソコンなどからいつでも確認できるほか、カロリー収支や、歩数、睡眠時間などをグラフ化して確認できる。犬の消費カロリー算出式などは、獣医師による監修により開発しているという。

 「ペットフィットタグ01」と充電器にもなる「ペットフィットステーション01」はBluetoothで接続され、この接続が一定時間途切れた場合には、愛犬が迷子になったと判断し、飼い主のスマートフォンに通知する。タグに搭載されたGPSにより、迷子になった愛犬の居場所が確認できる。さらに、獣医師の監修によるコメントや「ふれあいプログラム」の提供などの健康管理サービスも提供される。

 「ペットフィットタグ01」にはGPS、加速度センサー、3G通信モジュール、温度計測機、防水機能(IPX4)が搭載されている。バッテリーは、リチウムイオンポリマー電池(容量400mAh)で、連続使用時間は、ステーションとBluetooth接続時で10時間、接続していない状態で190時間となる。本体サイズは32×50×17.3mm、重さは29g。犬の活動に負担にならないよう、小型・軽量にこだわったとのこと。

 一方の「ペットフィットステーション」は、本体サイズ76×76×45mm、重さは92g。

ペットフィットタグ01
ペットフィットステーション

“愛犬ビッグデータ”を研究・医療機関に役立てる

 同サービスにより収集したデータは“愛犬ビッグデータ”として、サービス向上に役立てるだけではなく、医療機関との連携により、研究材料に有効活用していく方針であることを明らかにした。病気の早期発見や、生活習慣の改善に役立てたいとしている。

 都内で開かれた新サービス発表会で、NTTドコモM2Mビジネス部長の高原幸一氏は、「人とペットのスマートライフの発展に尽くしたい」と述べた。ドコモはこれまで、ペット関連のサービスを提供してきた。「これまでは、PHS端末にGPSをつけて迷子になったペットを探す、といったものも提供してきたが、それだけでは、なかなかお客様に価値を伝えることができなかった。今回は、専門家の協力を得ながら開発を進め、また技術的にも、Bluetooth接続でのローエナジー化、ウェアラブル機器に搭載されている各種センサーの小型化など、ハードと技術両面の発展があり、実現できた。もっと早く出したかったが、ようやく」とコメントしている。

モデルの道端アンジェリカ、愛犬ひめちゃんと共に登場

 新サービス発表会では、モデルで愛犬家の道端アンジェリカが登場した。「最初は嫌がるかな? と思ったんだけど、ごはんを食べているときも遊んでいるときも、全然平気そうにしていました」と、数日間「ペットフィット」を利用した感想を話した。「きょうは寒かったんだね?今日はいっぱい動いたんだね、とか知らない一面が見えて、ひめちゃんとの会話が増えました」と、気に入っている様子。

 「言葉がわからないぶん、飼い主さんは不安なことも多いと思いますが、近くに専門家がいるような安心感があるし、しっかり管理しなくちゃという気持ちも芽生えた」のだという。「ペットフィットを通じて、わんちゃんとの絆を深めていただきたい」とコメントした。

NTTドコモM2Mビジネス部長の高原幸一氏、道端アンジェリカ、ひめちゃん
ひめちゃんにバレンタインのプレゼントをあげる道端アンジェリカ

川崎 絵美