ドコモの電話帳アプリがクラウド化、「ドコモ電話帳」に


 NTTドコモは、2012年の冬以降に発売する新しいスマートフォン・タブレット向けに、データをクラウド上に保存する「ドコモ電話帳」を提供する。spモード(月額315円)を契約した対応端末で利用できる。「ドコモ電話帳」自体の利用は無料。


 

 「ドコモ電話帳」は、これまで「電話帳」として提供されてきたアプリおよびサービスをクラウド化したもの。新しい「ドコモ電話帳」アプリで利用する電話帳のデータはクラウド上に保存され、機種変更や紛失などの際にもデータの移動が不要になる。電話帳データの保存容量は50MBで、最大3000件。

 対象端末は2012年冬モデルのスマートフォン・タブレットで、11月の対応端末発売と同時に提供される。Android 4.1を搭載する端末については、2013年2月の「ドコモ電話帳」アプリのバージョンアップで対応する。

 クラウド上に保存されたデータをマスターデータとし、端末側に保存されたデータと同期する方式を採用する。端末が圏外などオフラインでも電話帳のデータは利用できる。端末側で電話帳データに変更を加えた場合、30秒後にデータ同期が試みられてクラウド上のデータも更新される。圏外などで30秒後のデータ同期が行えなかった場合も、「ドコモ電話帳」のネットワーク関連の操作を行ったタイミングで同期が実施される。手動で同期を行うことも可能。また、25時間に1回、自動的にデータの同期が行われる。

 2013年2月には、Webブラウザとdocomo IDを利用して、パソコンなどから「ドコモ電話帳」のデータを編集できる機能も提供される。パソコンなどからアクセスする場合は、パソコン側にデータをダウンロードすることはなく、クラウド上の電話帳データをブラウザ経由で直接参照する形になる。クラウド上の電話帳データにアクセスまたは同期している最中は、アクセスは一時的にロックされ、ほかの端末からはアクセスできなくなる。例えばスマートフォンで編集した電話帳データをクラウドと同期している最中は、パソコンからクラウド上の電話帳データに(一時的に)アクセスできない仕組み。なお、パソコンからアクセスできる機能では、CSV形式などで一括して電話帳データを書き出す機能も検討されている。


クラウド化された「ドコモ電話帳」の画面サブメニューにはクラウド同期関連の項目
手動で同期させることも可能2013年2月にはWebブラウザから「ドコモ電話帳」にアクセスできるようになる

 

 電話帳のクラウド化に伴う機能として、電話番号やメールアドレスなど更新した自分のプロフィール情報を、友人として登録した人の連絡先に一斉に通知できる「電話帳変更お知らせ」機能が提供される。「ドコモ電話帳」のサブメニューにある「フレンド通知メニュー」から操作でき、電話番号、メールアドレス、住所、誕生日、Webサイト、ニックネームなどから選んだ項目について、電話帳に登録している友人などに一斉に通知できる。

 SNSと連携した機能として、友人がTwitterやFacebookなどへ投稿した内容が「タイムライン」に表示される「フレンドNEWS機能」も追加される。これは、「ドコモ電話帳」を利用しているユーザーが、フレンド通知設定でSNSサービスを選択すると、SNSへの投稿が選択した友人などに通知されるようになるというもの。SNSを利用していなくても、友人などの投稿を電話帳アプリの「タイムライン」で閲覧できるようになる。閲覧するには、通知を行う友人側が、通知する設定にする必要がある。Twitterの個人宛ての投稿やリツイートなど、第三者が関係する投稿は通知されない。

 通知を受けるユーザーは、当初は通知の可否を選択できないが、届いた通知(SNSへの投稿)について、その友人の投稿を今後表示するかどうか、設定で変更できる。

 「ドコモ電話帳」のタイムラインはバックグラウンド受信には対応せず、タイムラインを表示する毎に最新の通知を受信する。多数の通知(友人のSNSへの投稿)があった場合は、各ユーザーにつき最新の5件が表示される。通知として表示できる数は最大50件。

 対応するSNSはTwitter、Facebook、はてなダイアリー、Ameba、Foursquare。


「フレンド通知設定」で変更した項目を一斉に通知できる「タイムライン」では、友人側が「通知する」と設定している場合、SNSへの投稿が表示される

 




(太田 亮三)

2012/10/11 18:42