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ソフトバンク孫社長、「これからはロボ・ネイティブの時代」
ロボットで生産力向上、世界No.1の競争力を
(2014/7/15 16:18)
スマホ・タブレット・クラウドの“100%武装”で生産性向上へ
「情報革命の舞台は、世界へ」をテーマに掲げ登壇した孫社長。「トランジスタは2018年には脳の細胞数を超える」という話から始まった。テクノロジーの進化でメモリ容量は劇的に増え、通信は高速化、これまでのワークスタイル・ライフスタイルが変わっていく、といった構想について話した。
ソフトバンク社内では社員全員にiPhone、iPadを1人1台ずつ配布したという話は有名だが、「アップル社よりも先に導入した」と強調した。日本では、スマートフォン・タブレット・クラウドの未導入企業がほとんどだという現状が“深刻”であるとし、「日本がいかに競争力を失っているか」と指摘した。
さらに、「織田信長が天下を取れたのは、いち早く鉄砲を使ったから。鉄砲を作ったわけではなく、文明の利器を最大限に利用することで力を付けることができる。自分がジョブズじゃなくても、最先端の機器を利用することが競争力を付ける上で大切」と語った。
労働人口の減少はロボットが解決
孫氏は、「これから話す内容は、聞き流すか忘れてください。ここにいる1%の人が共感してくれたら大成功」と前置きし、テクノロジーの進化が労働人口減少の問題も解決するとした。日本が得意とする工場などに導入している“単純生産ロボット”の対比として、これからはクラウドAIで学習できる“汎用型生産ロボット”の導入により日本の生産技術を向上させるという。
孫氏は、「モノ作り大国だった日本が生産性を失っている。知恵・人工知能をもったロボットを導入することで、人間の3倍以上の労働力が実現する。デジタル・ネイティブという言葉があるが、これからは生まれた時から家庭に1台のロボットがいる“ロボ・ネイティブ”の時代が来る。経済の停滞も解決策はロボット。真剣にそう思っている」と語った。
基調講演中には、ソフトバンクが2015年2月から一般向けに販売を開始する人工知能を持つロボット「Pepper」が登場、ふたりのトークで会場を盛り上げた。「だんだん愛着が沸いてくるんだよなぁ。髪型が似ているからかなぁ」(孫氏)。