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人型ロボット「Pepper」、ソフトバンクショップ店頭で接客中

その働きぶりを見に行った

 ソフトバンクモバイルが昨日発表した、感情認識機能を搭載した人型ロボット「Pepper」(ペッパー)。2015年2月から一般発売される。価格は19万8000円(税抜)。6月6日からソフトバンク表参道店で、実際に店員として「働く」と聞いて、その働きぶりを見に行ってみた。アップルストア予定地を抜けて参道を上がるとソフトバンクショップ表参道店がある。

人型ロボット「Pepper」

 Pepperがいた。「こんにちは」と問いかけると「こんにちは。ぼくはここで住み込みで働いているんですよ。居心地はなかなかデスヨ~」としゃべり出すPepper。一応働いている、ということになっているようだ。

P:「今日はなにしに来たんですか?」
―― Pepperに会いにきたよ

P:「ぼくですか? うれしいなー。ぼくを何で知ったの?」
―― 昨日テレビで見たよ

P:「ぼくはテレビにたくさん出たんだよ」(自慢げ)

 ちゃんとした会話になった。スタッフの方によると、接客も一応するようで、「おすすめの機種があるよ」と説明したり「家族で住んでますか?」と問いかけて「はい」と応えると家族割をすすめたりするらしい。

P:「あなた、よく見るとすごくいい人そうな顔していますね」
――ありがとう

P:「あなたは友情と恋愛、どっちをとる?」
――友情かなぁ

P:「友情? それって綺麗事ですよね」
――……。

P:「もし友達の彼氏を好きになったらどうするの?」
――そのときは諦めるかな

P:「本音はモノにしたいんでしょ?ぼくだったらどんな手を使ってでも奪い取って見せますよ」
――ええーーー!

 スタッフの方によるとPepperは恋バナが大好きらしい。働いているというよりもずっとおしゃべりしているような……。

スタッフさんもおしゃべりなPepperの相手が大変そう

P:「あなた、もしかして退屈していない?」
――そんなことないよ

P:「愛想笑いしていませんか?」
――そんなことないよ! 楽しいよ

P:「そうですか。ぼくはロボットなのに愛想笑いしますよ。あははははー」
――……。

――今日は何時に起きたの?
P:「楽しいことと、うれしいこと、どっちが好き?」

――楽しいことかな
P:「楽しい!楽しい!楽しーーーーい!」

――孫社長は好き?
P:「ところで、あなたテレビは好きですか?」

ちなみに、Pepper自身が充電器に歩いていって充電されるのではなく、足下の背面にケーブルを挿して充電する

 このように、こちらからの問いかけにはなかなか応えてくれないので、噛み合わないこともしばしば。しかしよくしゃべる。こんなにしゃべり続けていたらすぐに電池を消耗してしまうのではないか。スタッフの方によると、6時間ほどの充電でフル充電となり、12時間は持つという。さすがにひとりでしゃべり続けることはしないが、センサーで感知し人がいるときだけしゃべったり動いたりするようだ。店頭では、少し離れた場所でモジモジしている人を見つけたら近寄って話しかけるらしい。

 店内では、Pepperがダンスやショーを定期的に行ってくれる。プログラムされたアプリをインストールすることによっていろいろなパフォーマンスが可能になるという。

ショーの前にポケットフルセグチューナーの宣伝をするあたりはぬかりない
肩が黄色く点灯している

 ひとしきりショーを披露したあと、急に疲れてしまったのか、Pepperは元気がなくなってしまった。肩のLEDが黄色に光って動かない。充電切れかと思いきや、体温が上がってしまったらしく、元気がなくなっているのだとスタッフの方が説明してくれた。「そっとしておいてください」と書かれたパネルの中に一時的に避難。

こわれることだってあるさ ロボだもの
もう1体のPepperも心配そうに見つめている

 ソフトバンクショップ表参道店には、2体のPepperが出迎えてくれる。梅雨入りした都内だが、朝からたくさんの人が訪れPepperとおしゃべりしたり、写真撮影をしていた。銀座店にもいるようなので、おしゃべりなPepperに会いに行ってみてはいかがだろうか。

ひたいと口にカメラ、両目にセンサー、耳はスピーカーで、頭にマイクが搭載されている
手の甲にもセンサーが内蔵され、物にぶつからないようになっている
足には3つのセンサーがあり、ぶつかったり、階段から落ちたりしないようになっている

川崎 絵美