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YouTubeはクリエイターの創造性を発揮できる場所に――新機能導入の狙いとは

 「YouTuber」という単語が職業を指す言葉としてすっかり定着し、さまざまなクリエイターが集う動画プラットフォームのYouTube。9月18日(米国時間)の「Made on YouTube」では、主にクリエイター向けの新機能の数々が発表された。

 本日24日、アジア太平洋地域を対象とした報道陣向けの説明会が開催され、新機能導入の狙いなどが語られた。

YouTube チーフプロダクトオフィサーのヨハナ・ヴーリッチ(Johanna Voolich)氏
YouTube プロダクトマネージャーのダニエル・ダービー(Danielle Darby)氏
YouTube プロダクトマネージメント シニアディレクターのアーロン・フィルナー(Aaron Filner)氏

成長分野のひとつは「ショート動画」

 9月18日に発表されたのは、Google DeepMindの動画生成モデル「Veo」の導入など。Veoを利用すると、独立した6秒の動画クリップをショート動画用に生成できるようになる。

 2020年9月に提供が始まったショート動画機能「YouTube Shorts」は、現在では一日の平均視聴回数が700億回以上となっている。Veoの導入は、YouTubeがショート動画に注力していることを示すものと言える。

動画からショッピングを楽しむ人々

 韓国や米国では「YouTube ショッピング アフィリエイト プログラム」が提供され、YouTubeの動画を買い物にも活用できるしくみが整えられている。人々は欲しい商品をリサーチし、お気に入りのクリエイターから情報を得る。

 YouTube ショッピング アフィリエイト プログラムは、Shopeeとのパートナーシップによってインドネシアに拡大され、今後はタイとベトナムでも展開される予定。

「クリエイター中心」は不変

 ショート動画やショッピングなど、さまざまな取組みによってエコシステムの拡大を図るYouTubeだが、根底にある「クリエイターが中心」という思想は変わらない。

 YouTubeがミッションとして掲げるのは、「表現する場所をあらゆる人に提供し、その声を世界中に届けること」。これは、さまざまなクリエイターがYouTubeで成功のチャンスを見つけられることを意味している。

 クリエイターとYouTubeはいわば互恵的な関係にあり、クリエイターがYouTube上で成功すれば、YouTubeの発展にもつながる。

 拡大を続ける「YouTube パートナー プログラム」にはすでに300万のチャンネルが参加しており、YouTubeは過去3年間で700億ドルをクリエイターやパートナーに支払った。

 日本を含むアジア太平洋地域は、YouTubeにとって、世界で最も活気のあるクリエイターコミュニティのひとつになっているという。