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「iPhoneがMacのWebカメラに」、通話着信時やバッテリー減少時はどうなる?

 米アップル(Apple)が開催した開発者向けイベント「WWDC 2022」で、特に注目を集めたもののひとつが「連係カメラ(Continuity camera)」だ。

 これまでも、MacとiPhoneの連係カメラ機能は提供されてきた。macOS Mojave、そしてiOS以上であれば、iPhoneで写真を撮れば、その写真をMacに取り込むというものだ。

どのMacでもセンターフレーム

 一方、7日に発表された新機能は、同じIDであれば、iPhoneをMacのWebカメラで使えるというものだ。専用のスタンドにiPhoneを装着してMacにセットすると、iPhoneが自動的にWebカメラとして認識される。

 iPhoneをWebカメラにすることで、たとえば自動的に被写体がフレームの中心になる「センターフレーム(Center Stage)」を使えるようになる。Macユーザーにとっては、Venturaへアップデートし、なおかつiOS 16にバージョンアップした「iPhone XR」以降が手元にあれば、センターフレームを活用できるようになる。

効果の重ねがけ

 iPhoneがWebカメラになることで、センターフレームに加えて、複数のエフェクトを重ねて利用することもできる。

 ポートレートモードにして、被写体にフォーカスしつつ、背景をボカす。さらにスタジオライトの効果を追加し、背景を薄暗くしつつ顔にライトが当たっているかのように表現できる。

机の上も写せる

 ユニークな機能は「デスクビュー」。いわゆる書画カメラ、オーバーヘッドカメラのように使える。

 MacのディスプレイにかけたiPhoneのカメラが、机の上を捉え、真上から撮ったように表示してくれる。

 センターフレームをオフにすると、広角カメラで被写体の人、超広角カメラがデスクビューといった使い方もできる。

連係カメラは、自動的にバッテリー保持してくれて、iPhoneカメラをオフにしてくれる。スリープモードにしてくれる。

iPhoneによって使える機能が違う

 iPhone XRで使える、と案内されている「連係カメラ」だが、iPhoneによって、使える機能が異なってくる。

 たとえば、センターフレームとデスクビューは、iPhone 11以降で利用できる。超広角カメラがなくても使える。

 スタジオ照明は、iOS 16を搭載したiPhone 12以降で利用できる。

 これらのことからわかるように、連係カメラでiPhoneをWebカメラとして利用する際の映像処理は、iPhone側が担っている。

バッテリーが減ったら?

 iPhoneをWebカメラとして使う際、これまでの連係カメラと同じく、BluetoothとWi-Fiを同時に使うことになる。同一IDであればプライベートな接続が確立されるため、同じWi-Fiネットワークに接続していなくても良い。

 iPhone側のバッテリーが減少すれば、自動的にiPhoneのWebカメラはオフになる。

電話がかかってきたら?

 Webカメラとして使っている際、iPhone宛にもし電話がかかってきたらどうなるのか、設定によって、その挙動は2パターンにわかれる。

 ひとつめは何も設定していない場合。そのままiPhoneで電話を取ることになる。それでもMac上には着信通知が表示される。

 もうひとつは、連携設定をONにしている場合。その場合は、Mac上に着信通知があり、そのままMacで通話できる。

 通話中になると、Mac上のビデオ通話側は自動的に背景をぼかす。通話を終えると、元通りになる。

どんなホルダーでも使えるの?

 発表会ではベルキンとのホルダー開発が発表されているが、Macのディスプレイの上だけではなく、ディスプレイの横にiPhoneを置いてもWebカメラとして利用できる。

 ベルキン以外のサードパーティ各社から発売されている三脚、クリップなどを活用することもできる。