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自動運転車の運行経路・相乗り自動調整システムの実証実験、KDDIなど4者

 KDDIとKDDI総合研究所、愛知県春日井市、名古屋大学の4者は自動運転車の運行経路・相乗り調整自動化システムの実証実験を開始した。

 春日井市高蔵寺ニュータウン地区における「自動運転×MaaS実証企画」の第2弾。KDDIとKDDI総研が開発した複数予約や運行経路設定、相乗り調整を自動で行う管理システムを用いて自動運転車「ゆっくりカート」を運行する。

 同システムでは、オンデマンド走行を行うゆっくりカートの乗車予約の管理や配車調整、運行経路の設定に加えて自動運転システムへの登録などの機能が自動化される。4者は、これまでも自動運転サービスの実証を続けてきたが、ユーザーの希望に合わせて運行経路や時間を設定するためにオペレーターによる計算などが必要で、時間枠ごとに1組のみしか受け入れられなかったという運用上の課題を抱えていたという。

 今回の新システムの導入で、予約受付や経路設定を行うオペレーターの負担を軽減を狙う。また、特別なノウハウも不要となるためサービス提供時の課題解決に貢献するとしている。自動運転車において相乗り調整含めた複数予約の運行経路の自動登録を行うシステムは国内では初。

 高蔵寺ニュータウンは、高齢化に加えて坂道が多い地理的特徴、路線バスの運行本数の減少から運転免許を持たない住人の移動に困難を抱えている。4者は今後も地域密着型のMaaSのさらなる高度化・社会実装に向けた取り組みを進めるとしている。