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ドコモ、総務省「5G総合実証試験」の取り組みを発表
2020年3月18日 16:58
NTTドコモは16日、総務省の令和元年度5G総合実証試験の取り組みとして、2019年10月から2020年3月にかけて、5Gを活用した12の実証実験と超高速移動環境における電波伝搬特性の測定を行った。
5Gを活用した実証実験は、総務省が主導して2018年度(平成30年度)から開始している。2019年度には、5Gの利活用アイデアを募集した「5G利活用アイデアコンテスト」で上位に入賞したアイデアをもとに、37の自治体、企業、大学などがさまざまなユースケースで実現性の検証に取り組んでいる。
ドコモは「屋外環境において複数基地局、複数端末の環境下で平均4~8Gbpsの超高速通信を可能とする第5世代移動通信システムの技術的条件等に関する調査検討」の主体となって実験を実施した。同実験は4.5GHz帯および28GHz帯の5G無線装置を用いた医療・介護、観光、労働力、教育、モビリティの5つの応用分野におけるサービス・アプリケーションの実証試験を全国各地で行った。
応用分野 | 実施場所 | 5Gを活用した実証試験の概要 |
医療・介護 | 和歌山県日高川町など | 5Gを活用した高度遠隔移動診療に関する実証試験 |
群馬県前橋市 | 5Gを活用した救急搬送高度化に関する実証試験 | |
広島県広島市 | 5Gを活用した高精度顔認証およびセンサーによる見守り・行動把握に関する実証試験 | |
観光 | 宮城県仙台市 | 5Gを活用したリアルタイムクラウド編集・中継ソリューションに関する実証試験 |
沖縄県名護市ほか | 5G×BodySharingを活用した沖縄県の観光振興に関する実証試験 | |
労働力 | 愛媛県今治市 | 5Gを活用した高技能工員の労働安全確保に関する実証試験 |
教育 | 岐阜県中津川市 | 5Gを活用した伝統芸能の伝承(遠隔教育)に関する実証試験 |
モビリティ | 岐阜県中津川市 | 5Gを活用した音の視覚化による生活サポートに関する実証試験 |
また、NTTコミュニケーションズが実施主体となった「移動時において複数基地局、複数端末の環境下で平均1Gbpsを超える高速通信を可能とする第5世代移動通信システムの技術的条件等に関する調査検討」にも参画した。4.5GHz帯および28GHz帯の5G無線装置を用いて、電車や除雪車などを想定した移動体に対する無線アクセスに関する試験を行い、4つの応用分野における実証試験の実施および超高速移動環境における電波伝搬測定を実施した。
応用分野 | 実施場所 | 5Gを活用した実証試験の概要 |
モビリティ | 大分県大分市ほか | 5Gを活用した濃霧の中での運転補助に関する実証試験 |
防災・減災 | 大阪府大阪市 | 5Gを活用した地下鉄安全確保支援に関する実証試験 |
行政サービス | 福井県永平寺町 | 5Gを活用した雪害対策(除雪作業の効率化)に関する実証試験 |
地場産業 | 長野県長野市 | 5Gを活用したゴルフ場でのラウンド補助に関する実証試験 |