ニュース

AnkerからUSB PD搭載の電源タップなど新製品が発表、2020年春発売

 アンカー・ジャパンは、事業戦略を発表する「Anker Power Conference - ‘19 Winter」において、今後発売する新製品を発表した。USB PD(Power Delivery)に対応したUSBポートを搭載する電源タップなど、同社が得意とする充電関連の機器に加え、オーディオブランドの「Soundcore」、家電ブランドの「Eufy」からも新製品が発表された。

発表された新製品の一部

 本誌では、充電器などモバイル関連の新製品を紹介する。Soundcore、Eufyの新製品については、それぞれ僚誌「AV Watch」「家電 Watch」で紹介している。

USB PDポートを搭載した電源タップ、「PowerPort Strip」シリーズ

PowerPort Stripシリーズ

 USB PDに対応したUSBポートを搭載する電源タップの「PowerPort Strip」シリーズが発表された。3口のコンセント搭載する「PowePort Strip PD 3」が3999円(税込、以下同)、6口のコンセントを搭載する「PowePort Strip PD 6」が4999円。どちらのモデルも発売は2020年春頃を予定している。

USBポート部

 PD 3、PD 6どちらも、PowerIQに対応するUSBポートを2つ、最大30Wの出力に対応するUSB Type-Cポートを1つ搭載。USBポートと同時にType-Cポートを利用する場合は、最大18Wの出力になる。

 PowePort Strip PD 3は、AC 125V、10Aの出力に対応する。大きさは約230×50×30mm(本体部分)で、重さは約450g。PowePort Strip PD 6は、AC 125V、15Aの出力に対応。大きさは約230×90×30㎜(本体部分)で、重さは約660g。

最大45W出力のPDポートを1つ、USBポートを3つ備える急速充電器「PowerPort Atom III Slim(Four Ports)」

PowerPort Atom III Slim(Four Ports)

 半導体素材として「GaN」(窒化ガリウム)を採用したUSB急速充電器「PowerPort Atom III Slim(Four Ports)」が登場した。同製品は、PowerIQ 3.0をサポートしたUSB Type-Cポートを1つ、PowerIQに対応したUSBポートを3つ備える。Type-Cポートは最大45Wの出力に対応し、全ポート合計で最大65Wの出力に対応する。価格は4299円で、2020年春頃の発売を予定している。

 大きさは約90×86×18mmで、重さは約146g。

iPhone+Apple Watch+AirPodsを同時充電できるワイヤレス充電器「PowerWave+ 3-in-1 Charging Station」

PowerWave+ 3-in-1 Charging Station

 ワイヤレス充電器「PowerWave」シリーズからも3モデルが新たに発表された。

 最大15Wに対応するワイヤレス充電スタンドと、Apple Watchの磁気充電、AirPods専用のLightning端子を備えた充電台「PowerWave+ 3-in-1 Charging Station」は、同製品1つで、iPhone、Apple Watch、AirPodsを同時充電できるデバイス。価格は未定で、発売は2020年春頃を予定している。

端子部

 大きさは約165×90×113mmで、重さは約500g。

背面にUSBポートとPD対応のType-Cポートを1つずつ搭載、ワイヤレス充電器「PowerWave 10 Stand with 1 USB-A & 1 PD Ports」

PowerWave 10 Stand with 1 USB-A & 1 PD Ports

 スタンド型のワイヤレス充電器の背面に、最大18Wの出力に対応するUSB PDポートを1つと、最大5W出力のUSBポートを1つ搭載するモデル「PowerWave 10 Stand with 1 USB-A & 1 PD Ports」が発表された。同時に3つのデバイスが充電可能で、ワイヤレス充電は最大15W出力に対応する。価格は3999円で、発売は2020年春頃。

端子部

 大きさは約84×74×114mmで、重さは約363g。

ファブリック素材採用のパッド型ワイヤレス充電器「PowerWave Base Fabric Pad」

PowerWave Base Fabric Pad
端子部

 最大15Wの出力でワイヤレス充電が可能な「PowerWave Base Fabric Pad」は、パッド型のワイヤレス充電器。本体側面には、USB PD対応の入力ポートを備える。価格は未定で、2020年春頃の発売予定。

Android搭載のホームプロジェクター2モデルが登場、Cosmosシリーズ

Cosmos

 あわせて、プロジェクターブランドの「Nebra」にホームプロジェクター2モデル「Cosmos」「Cosmos Max」がラインアップされた。どちらのモデルもAndroid 9を搭載し、Wi-Fi接続をすることで、オンライン上のコンテンツを映し出して楽しむことができる。アプリは順次追加される予定。価格はどちらのモデルも未定で、発売時期は2020年春頃。

 Cosmosは、1980×1080(フルHD)の解像度に対応。輝度は900 ANSIルーメン。メモリ(RAM)は2GBで、ストレージ(ROM)は8GB。10Wのスピーカーを2基搭載し、HDMIとUSBからの入力に対応する。大きさは約290×198×91mmで、重さは約1496g。

Cosmos Max

 Cosmos Maxは、3840×2160(4K)解像度に対応したモデル。Cosmosと比べ、ストレージとスピーカーが強化され、ストレージ(ROM)は16GB、スピーカーは4基搭載する。輝度は1500 ANSIルーメン。大きさは約351×249×99mmで、重さは約2994g。

ユーザーからのフィードバックを素早く製品に反映、今後は防災への取り組みを

アンカー・ジャパン 代表取締役の井戸義経氏

 同発表会では、アンカー・ジャパン 代表取締役の井戸義経氏が登壇し、今後の取り組みについて紹介した。

 同氏は今後5年間で、グローバルの市場規模が充電機器は5兆円、Soundcoreシリーズは3兆円、ロボット掃除機のEufyは8000億円になると見込んだ。日本単体での市場規模は本年100億円を突破する見込みだという。

 製品開発にあたっては、ユーザーからのフィードバックを重視していると説明。国内では、メールと電話で毎日700件ほどのフィードバック、またAmazonのレビューがきており、「これらのフィードバックは私たちの財産で、成長の原動力になっている」(井戸氏)という。

 同氏は続けて「他社でもユーザーの意見を聞いているハードウェアメーカーはあると思うが、私たちはより迅速に製品開発に生かしている。これらを最速で行うことで唯一無二の存在になれる」と意気込んだ。

 今後同社は、災害対策に向けた取り組みを強化していくと説明した。ライフラインとなりつつあるスマートフォンの電源確保に向けて、これまで3つの自治体と防災のパートナーシップを締結してきたが、今後、東北地方の自治体とのパートナーシップ締結を予定しているという。

 パートナーシップの拡大だけでなく、防災のニーズにあわせた製品開発も行っていくとした。

 また、同氏は2020年に向けて、Ankerをモバイル関連にとどまらない、より広い充電のソリューションを展開するブランドへ進化させたいと語った。詳細は明らかにされなかったが、「アンカーらしい提案ができる充電関連の領域はまだある」(井戸氏)という。

今後取り組む充電領域については、具体的な説明はされなかったが、このスライドが紹介された
あわせて、2020春に羽田空港に「Anker Store」がオープンすることが発表された