信号機に5Gアンテナ導入へ、政府の「デジタル国家創造宣言」で新たな方針

　政府は14日、「世界最先端デジタル国家創造宣言・官民データ活用推進基本計画」の改定を決めた。その中で、交通信号機への5G通信機能を導入する方針を示した。5Gの基地局問題の解決や自動運転の実現の糸口にしていく。

　現在、日本国内に設置されている信号機は約20万8000基。しかし、通信機能を搭載し、集中制御されているものは全体の3割程度だという。一方で、多数の基地局の配備、稠密なネットワーク構築は5Gの整備にあたって大きな課題となっている。

　そこで、全国に20万基ある信号機を5G基地局として活用することで、5G整備の基地局問題を解決。また信号機の集中制御のエリア拡大や、通過する自動車の情報を収集し自動運転の実現や、交通管理業務への活用の可能性を検討する。

　そのほかにも、信号機に設置した5Gアンテナを交通事故防止や防災、医療といったさまざまな観点からの活用について検討会を立ち上げるという。