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テスト目的の技適見直しや5Gの周波数割当――総務省が未来に向けたアイデア

 総務省は、2017年11月から開催してきた「電波有効利用成長戦略懇談会」の報告書案を公開した。同案に対する意見募集を8月8日まで実施する。

 報告書では、2020年代、2030年代に向けた電波利用の方針についてまとめられている。全14回の懇談会では、5G時代に向けた周波数割当精度の見直しや、公共用周波数へのPS-LTE導入を含めた有効利用、電波利用料の見直し、調査・研究目的の端末における技適制度の見直しなどが主な論点となった。

技適制度の一部見直しを検討

 技適制度に関しては、調査目的、研究目的での端末利用の迅速化について論じられた。現行の制度では、このような場合でも技術基準適合証明または工事設計認証の取得が必要となる。

 報告書案の中では、Wi-Fi、Bluetooth、Zigbeeなどを利用した無線設備について、電波法に定める基準に相当する技術基準に適合している端末を調査・研究・試験などの用途で利用する場合に限り、技術基準適合証明を取得せずとも一定期間利用可能とすることが適当という方針が示された。

 また、技適マークの表示に関しては、特に小型化や高集積化の進むIoTデバイス向けのモジュールなどでは、現行の表示要件である直径3mm以上での表記が困難なケースもあるとして、緩和を求める意見も上がった。

5Gに向けた周波数割当

 5Gに向けた周波数割当に関しては、2020年の5G実用化に向けて、3.7GHz帯と4.5GHz帯で最大500MHz幅、28GHz帯で最大2GHz幅の確保を当面の目標とした。既存の携帯電話向けの周波数や、IoTデバイスで利用可能な周波数を含めて、2020年度末までに約4GHz幅の確保を目指す。また、割当制度そのものの見直しについても議論され、周波数オークション制度の導入が検討されている。