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「くまモンのすまフォン」発表、WikoのTommyベース

 熊本のMVNO事業者くまモバイルは、Androidスマートフォン「くまモンのすまフォン」を発表した。12月以降に発売される。

 「くまモンのすまフォン」は、Wikoの「Tommy」をベースとしたAndroidスマートフォン。外装に熊本県のキャラクター「くまモン」をあしらい、くまモンデザインの特別パッケージ入って提供される。パッケージは組み立てるとVRスコープとして使える。熊本城をVRで観光できるアプリをプリインストールする。

 価格はTommyの通常モデル(1万5000円)と同等程度になる見込み。売上の数%が熊本地震の復興支援活動に寄付される。

販売事業者を募集

会場にはくまモンも駆けつけた

 「くまモンのすまフォン」は、メーカーのWikoが11月22日に実施した新製品発表会にあわせて発表された。発表者はくまモバイル代表取締役 原田尚宏氏と親会社のコムテクノ代表取締役 野口和弘氏。

 「くまモバイル」は熊本の地域MVNOとして9月に発足。主に訪日外国人向けのプリペイドSIMなどを販売している。

左から、フランス大使館貿易投資庁 ビジネスフランス 日本事務所 代表 パスカル・ゴンドラン氏、くまモン、ウイコウ・ジャパンのManaging Director 嶽貴友紀氏、コムテクノ代表取締役 野口和弘氏

 メーカーのWikoはフランスに本拠地を構えるベンチャー企業。一方のくまモンは2017年のフランス観光親善大使に就任しており、両者にはフランスという共通の縁がある。「くまモンのすまフォン」は、くまモバイルの「MVNO事業を通じて熊本のためになることができないか」という持ちかけから始まったという。

 ウイコウ・ジャパンのManaging Director 嶽貴友紀氏は「他のメーカーでオリジナルモデルを製造しようとすると、10万台規模の受注が必要だが、Wikoではより小ロットから対応できる」と話した。今回の「くまモンのすまフォン」は数百台規模で供給しているという。

 「くまモンのすまフォン」はWikoがコムテクノに供給。コムテクノは子会社のくまモバイルを通じて販売するが、あわせて他のMVNO事業者などの販売パートナーを募集している。

くまモンのすまフォン2(仮)

 会場には、新端末「Wiko View」にくまモンのシールを貼り付けた「くまモンのすまフォン2(仮)」も参考展示として並んでいた。嶽氏は「第1弾では外装のプリントだけだが、第2弾では壁紙やコンテンツも作りこみたい」としたが、そのようなODMモデルとして製造する場合は1万台規模の受注が必要となるといい、実現するかは他のMVNO事業者の賛同次第だという。