【CEATEC JAPAN 2010】
京セラ、北米向けAndroidスマートフォン「ZIO」を出展


京セラブース

 京セラブースでは、同社が北米市場向けに提供しているAndroid搭載スマートフォン「ZIO」(ザイオ)が注目を集めていた。

 「ZIO」は、OSにAndroid 1.6を搭載したミドルクラスのスマートフォンで、米国でCDMA2000方式を採用する携帯電話事業者Cricket Wirelessを通じて、この夏より販売されている(ブランドは「SANYO ZIO by Kyocera」)。価格は販売店にもよるが、CricketのWebサイトでは230ドル程度で案内されている。京セラでは今後他の北米キャリアにも採用を拡大していきたいとしている。

3.5インチワイドVGA液晶、320万画素カメラ搭載したAndroid 1.6端末

 比較的プレーンなAndroid端末で、専用のユーザーインターフェイスや特別なアプリなどは搭載していないが、操作はタッチスクリーンに加えディスプレイ下に備えているトラックボールを利用できるのが特徴。チップセットはQualcommのMSM7627で、液晶ディスプレイは3.5インチ(480×800ドット)。サイズは116×58.6×12.2mm、重量は105gで、大きさの割に重量が抑えられているため、手にするとかなり軽量に感じる。

画面下に搭載したトラックボールが特徴インストールされていたアプリのリスト

 商品の企画・開発は京セラの米国現地法人にて行われており、北米市場以外への展開予定はないとしているが、京セラでは日本国内においてもスマートフォンの需要は大きく拡大すると見ており、今後国内でAndroid端末を手がけることがあれば、ZIOの開発で得たノウハウも活用していくとしている。

 ブースでは、KyoceraブランドおよびSANYOブランドで販売しているその他の北米向け端末や、将来の携帯電話の可能性を表現したコンセプトモデルのほか、WiMAXリピーターや小型LTE基地局などが展示された。

京セラが北米市場で販売する携帯電話国内向けのau携帯電話、PHSも展示
コンセプトモデル「UFO」。ベゼル部分が透明なタッチパネル液晶ディスプレイになっており、ナビゲーション操作などに利用するという想定「Marlin Collection」。ジェスチャーによるコントロールとARを利用した情報表現をコンセプトとしている
「ORGANIC TRANSPARENT」。これもARコンテンツの利用を意識したもので、透明ディスプレイに表示される情報を現実空間の風景とあわせて見ることを想定「COLORD LAYER」。分割・スライド式の透明フルキーボードというアイデア
小型LTE基地局。高トラフィック地点の容量拡充やエリア穴のカバーなどを主用途とする。ベースバンド信号処理などを行う制御部とアンプ等の無線部の一体型家庭やビル内など設置場所に応じたさまざまな形状のWiMAXリピーター

 



(日高 彰)

2010/10/8/ 22:16